エースの決断は――。巨人・菅野智之投手(32)の動向が注目を集めている。海外FA権を保有しながら、今季中はメジャー挑戦の夢を「封印」してきたが、すでにリーグ4位で全日程を終了。球団側は巨人ひと筋、117勝をマークした〝功労者〟が権利を行使する場合は「容認」する方針を固めているという。来季の戦力にも大きく影響するだけに、再び大きな関心事となりつつある。
最後の最後で2年ぶりの2桁勝利にたどり着いた。菅野は2日の今季最終戦で10勝目をマーク。前半戦の不調や新型コロナ感染などを乗り越え、後半戦から巻き返した。もっとも、エースに求められるハードルは高い。原監督は「15勝、16勝という期待をしている」と物足りなさを口にし、本人は「素直にうれしい。かといって、そこで満足してはいけない」と自らを戒めていた。
そんなシーズンを終え、右腕の去就が関心を集めつつある。菅野が長年抱いてきたメジャー挑戦に向け、行動へ移すかどうかだ。セ球団関係者も「年齢的なことを考えれば、このオフが最後のチャンスになるだろう。今年は苦しんだものの、菅野がいるかいないかでは巨人の戦力はまるで変わってくる」と注視している。
菅野は2020年オフにポスティングシステムを利用してメジャー移籍を試みたが、最終的には実現せず。海外FA権を取得した昨季のオフも残留を決断した。ただ、今季開幕前には「もちろんあきらめているわけではない」とも明かし「頭にチラつかせながらやるのはしんどいことを実感した。いったん封印して目の前の試合に集中する」とフタをして臨んできた。
シーズンが終わった今、菅野は再び夢を追いかけるのか。球団サイドは「本人しだい。そういう決断するなら応援してあげたい」としている。そもそも、巨人では異例のポスティングを認めたのも浪人生活を経て入団した経緯や、エースとしてチームを支えてきた貢献を高く評価したからこそ。現在もそのスタンスは変えない方針という。
菅野が流出したとなれば、来季のV奪回を目指すチームには大きな痛手となる。今季は戸郷がチームトップで自己最多の12勝を挙げるまでに成長した。すでに「菅野に頼らないチームづくり」を進めてきたこともあり、若手も芽吹いてきたが、戸郷一人では心もとない。補強や若手のさらなる底上げは不可欠となるだろう。
いずれにせよ、今季の菅野は1年契約。球団も容認の構えで、海を渡るも渡らないも菅野の心ひとつだ。果たして、背番号18の決断は…。











