セ・リーグのCSファイナルステージ第3戦(神宮)は、リーグ覇者のヤクルトが3位の阪神に5―3で逆転勝利を収め、無傷の2連勝で日本シリーズ進出に王手をかけた。主砲の村上宗隆内野手(22)に逆転2ランが飛び出すなど、シーズン通りの強さをいかんなく発揮した。

 1点を追う3回だ。二死一塁で迎えた主砲・村上の第2打席、相手先発・藤浪の投じた154キロの直球を逆方向の左翼席へ叩きこんだ。打球の行方を追いながら本塁打を確信すると、力強いガッツポーズとともに自軍ベンチに向かって雄たけびを上げた。自身CS初アーチは、チームの雰囲気をガラリと変える逆転2ランとなった。

 この一発で打線を勢いづけた。続く4回には長岡のソロが飛び出すと、5回にもオスナが2戦連発の2ランを放ち、阪神を突き放した。

 ツバメの主砲はバットだけでなく、みなぎる気迫でもチームを活気づけている。他の選手が活躍した際に大喜びで迎え入れる姿も印象的で、スワローズファンの間からは〝村上監督〟とも呼ばれているほど。リーグ優勝が決まり、グラウンド上で主将・山田が涙した際も8歳年下の村上が強く抱きしめていた感動的なシーンも記憶に新しい。

 そんな「ムードメーカー」で「親分肌」なところは、中学生のころもそうだったという。

 村上が所属していた硬式クラブ「熊本東リトルシニア」の監督を務める吉本幸夫さん(66)は当時をこう振り返る。

「ベンチにいる姿は今とまったく変わらない。誰よりもチームを鼓舞していたし、下級生のときでも上級生がエラーすればいいタイミングで励ましに行っていた」

 さらに「その一声で本当にチームの雰囲気が変わることもしばしばあった」と続け、現在のように若手ながらもチームリーダーとなる片りんを見せていたという。

 試合後の村上は、チームの精神的支柱らしく「本当に声も出てますし、しっかりベンチが一丸となって、チーム全員で戦えているので、本当にすごくいい雰囲気でできています」と力強く言い切った。

 この勢いのまま、球団初の日本一連覇へ、一気に駆け上がりたいところだ。