【巨人・高橋由伸監督インタビュー:後編】本紙専属評論家・伊原春樹氏vs巨人・高橋由伸監督(40)のロングインタビュー後編は、ずばり選手の起用法について。新戦力をどう生かすのか、そしてコーチの配置は…。さらには理想の監督像まで、青年指揮官が大いに語った。

 伊原氏:新外国人の起用法は?

 由伸監督:クルーズはこのキャンプで見ていても、打力が結構いいんですよね。課題である得点力を上げるということでいうと、どこかで使いたいというのはあるんですが、彼の守備力からすれば、どこでも足りないところではまってくれるんじゃないかなとは思っているんですけれど。

 伊原氏:ギャレットはどうかな?

 由伸監督:やっぱり当たったら飛びますから。ただ、当たらなければね。これはもう少し実戦を見て。僕もプロ野球の世界は19年目になりますが、いろんな外国人選手を見てきてこればっかりは本当にやらしてみないとわからないんですよね。

 伊原氏:そうなると、一塁はギャレットが候補になるのかな?

 由伸監督:ギャレットは外野と一塁を同時にやらせていますが、どうなるか。内野、外野のほかのメンバーにもよってくるのかなというところです。岡本が伸びるのか、村田がもう一度頑張るのか、そういうのでも変わってくると思います。

 伊原氏:去年までは猫の目打線だったけど、腹の中で4番は決まっていますか。

 由伸監督:やっぱり長打力が欲しいので、外国人選手には期待をしています。

 伊原氏:それと大事なのはトップバッター。

 由伸監督:立岡は足もありますし、昨年は打率も良かったですから彼というのも考えていますが、チームのバランスで、もう少し長打力が欲しいとなったら、坂本や長野というのもひとつの案なのかなと思っています。

 伊原氏:1番、2番は大事だよ。そうなると立岡、ヤス(片岡)かな。固定してもらいたいな。

 由伸監督:もちろん、固定したい考えはあります。今日はどうしようかというのは、7、8番ぐらいにしたいですね。あとは毎日同じメンバーで「さあ、やってくれ」というのが理想です。

 伊原氏:ところで新人はどう? ドラ1の桜井(立命大)には期待していると思うけれど。

 由伸監督:ここまで見て、実戦向きの投手なのかなという印象ですね。

 伊原氏:野手のほうは?

 由伸監督:能力は高いと思いますね。重信(早大)の足はやっぱり抜群にいいですね。打撃も見た目よりも力があるんですよ。今、一軍でも評価が上がってきていますね。みんな「意外といいな」という。山本(慶大)も今は二軍にいますけど、内野ならどこでも守れて肩も強い。打撃もパンチ力がありますから、プロ野球のスピードに慣れてくれば、楽しみになってくると思います。

 伊原氏:彼らが1人でも2人でも一軍に入ってくれればいいね。

 由伸監督:そうですね。新しい戦力は絶対に必要ですから。

 伊原氏:投手起用は尾花コーチに任せる方針?

 由伸監督:僕自身、投手のことはわからないことだらけなのでね。もちろん、勉強しなくちゃいけないんですけど、尾花さんと豊田さんがいますし、教えてもらいながら、任せる部分は任せて。わからないものを頑張ろうとしても、ですからね。

 伊原氏:昨年の巨人が苦労したサードコーチャーは、誰に任せるつもり?

 由伸監督:大西コーチで、と考えています。

 伊原氏:彼なら度胸もいいしな。

 由伸監督:今年は特にホームでのクロスプレーのルールが変わるので、余計に判断が難しくなると思うんですよね。少々無理しても回さなきゃいけない場面が増えるのかなと。

 伊原氏:ばか真面目なヤツはサードコーチャーはできないぞ。

 由伸監督:じゃあ、伊原さんは真面目じゃなかったんですか?

 伊原氏:全然(笑い)。何回失敗しても「失敗ぐらいあるわ」ぐらいじゃないとな。

 由伸監督:こちらもそれぐらいの心積もりでいないといけないなとは思っています。

 伊原氏:監督の配慮は大事だよ。「おい、それは無理だろう」とか言ってしまうと、サードコーチャーはビビってしまって、必要以上に安全策になってしまうからね。最後になるけれど、監督の仕事とはなんだろう。自分は「オーケストラの指揮者」だと考えていたけれど。

 由伸監督:一番上にいるわけですから、自分自身が責任を持たないといけないですし、コーチも各部門を担当するわけですから、そこには責任を持たすと。何でも自分がやらないといけないとは考え過ぎないようにしたいと考えています。任せるところは任せて。

 伊原氏:まあ、なにしろ勝てば官軍。勝っていればみんな好意的に接してくれるけど…。

 由伸監督:今のところは、ですね。(担当記者を見て)東スポが叩き始めるんじゃないかな、シーズンに入ったら(笑い)。

 伊原氏:それは大丈夫ですよ(笑い)。負けたときほど、いいお酒を飲んで。体に気をつけて、頑張ってください。

 由伸監督:ありがとうございます。応援よろしくお願いします。