広島では来季からキャプテン制が復活し、鈴木誠也外野手(26)が2009年の石原慶幸以来となる野手キャプテンへの就任が決まった。発案者の佐々岡監督は「いろんな意見を出し合いながらいいチームづくりをしてもらいたい」と求めたが、周囲が期待するのは後継者作りだ。

 かねてメジャー挑戦の夢を持つ鈴木誠に対しては球団側も「メジャー志向の選手はできる限り応援してあげたい。本人が『来年行きたいです』と言えば話を聞く」(鈴木球団本部長)と容認姿勢。早ければ来オフのポスティングによる移籍の可能性もある。ただ、気掛かりなのが鈴木誠不在となることによる戦力ダウンの影響だ。

 驚異的な能力、そして努力でチームをけん引してきただけに、そう簡単に後継者が出てくるとは考えられない。そこでチーム内では鈴木誠本人の手腕による育成を求める声が上がっている。球団スタッフは「最近は若い選手へ打撃について熱心に教えたりしているが、田中広ら年上の選手も多いだけに遠慮もあると思う。だが、キャプテンという肩書がつけば思い切りできる。もっともっと助言をしていってほしい」と声を大にする。

 今季は首脳陣による熱心な指導&起用により大盛穂外野手(24)や宇草孔基外野手(23)ら若手が台頭した。しかし昨オフ、先を見据えた戦力アップに向けて「今の子たちは遅い。そんなことをやっていると消えてしまうよと伝えたい」と厳しい言葉で若手を叱咤したこともあった。その時のように厳しくも愛のある〝誠也流助言〟でさらに成長を促してほしいと周囲は期待を強めている。

 来季は「自分の成績を出すのはもちろん、若い選手がやりやすい環境をつくっていきたい」という鈴木誠の育成力にも注目だ。