全日本プロレス春の祭典「チャンピオン・カーニバル」(4月6日、後楽園で開幕)への緊急参戦が決まった元WWEのスーパースター、TAJIRI(49)が、春の嵐を巻き起こす。

 当初、出場予定だった野村直矢(26)が頸椎椎間板ヘルニアのため欠場となり、代役で出場を決めた。23日の3冠ヘビー級選手権で激突する王者の宮原健斗(31)と諏訪魔(43)は「歴史と伝統」をキーワードに舌戦を繰り広げている。「はたから聞いていて『そうだよ、全日本プロレスってそういう団体だよ』と思って。歴史と伝統がいい状態で保存されているのが全日本プロレスで、僕もそれが好きなんですよ。僕もそういうアピールをしたくて立候補しました」

 当然、出るからには優勝を狙う。他の出場選手に比べて体格面で劣るのは否めないが「正攻法で勝てなくても、決められた枠から出れば勝つ方法はありますから。全日本の『歴史と伝統』には、そういう戦いが数多くあった。今は全日本と言えば『大きい選手が正面からぶつかり合う』イメージかもしれないけど、それだけじゃない」と自信をみなぎらせた。

 2007年大会では当時の3冠王者・鈴木みのるにリングアウト勝ちし、王座挑戦につなげた実績もある。「レフェリーも観客も、体育館の天井も使って勝つ」。13年ぶりに参戦するくせ者が、台風の目になりそうだ。