総帥〝ラストイヤー〟は連覇への発奮材料だ。オリックスの宮内義彦オーナー(86)が今年限りでオーナー職を辞すると21日に発表した。同オーナーは「オーナー会議でも超最高齢になり、そろそろということで心づもりをしていた。次の世代に渡したいのはここ数年考えていたこと」と退任理由を明かした上で「オーナーがやめるなら何が何でも日本一になって胴上げしたい、となってくれないかな。選手がどう思うかわからないが、励みになれば」と願望を口にした。
1988年に阪急から球団を買収し、オーナー職に就任。95、96年に連覇を達成して以降は長い低迷期に入ったが、キャンプや公式戦には可能な限り球場に足を運び「順調ではダメ。クレイジーなキャンプをやらないといけない」「歌を忘れたカナリア」「じりじりとチームが弱くなっている。下り坂には耐えられない」「リーグ最下位、ファーム最下位は球団始まって以来の屈辱だ」などと叱咤激励を続けた。
時に厳しい〝宮内節〟もすべて愛情の裏返し。チーム関係者は「オーナーを悪く言う声は聞いたことがない。ふだん接することは少なくてもみんなが感謝しているし、カリスマです。あれほど野球の好きな人はいない」と話す。リーグ制覇した昨年10月27日には宮内オーナーの胴上げの際にナインが「優しくゆっくりね! せーので優しく!」と声を上げ、細心の注意を払って宙を舞わせた。
そんな総帥が勇退となれば発奮しないわけにはいかず「去年のように最後に競った展開になったら『オーナーに花道を』という気持ちが背中を押してくれるはず。選手もオーナーのことが好き。どれだけチームを思っていた人か分かっている」(同)と見ている。
「力を継続し、さらに伸ばすこと。もう1回胴上げしてくれると思う」とハッパをかけた宮内オーナー。〝勇退効果〟となるか。












