阪神が15日の中日戦(甲子園)に3―0で勝利し、連敗を3で止めた。3位転落の危機もあったチームの窮地を救ったのは藤浪晋太郎投手(21)だ。8回無失点の好投で広島・前田と並ぶリーグトップの13勝目をマークした。そんな藤浪が今オフに、ある“V旅行計画”を立てている――。

 1分けを挟んで3連敗中の苦境のチームを藤浪が救った。内容は4回と7回以外は走者を背負う苦しい展開だったが、それでも粘り強い投球で中日打線に一度もホームを踏ませなかった。8回二死満塁のピンチでは代打・小笠原に全球150キロ超の直球勝負。フルカウントからの6球目で三飛に仕留めた。9三振を奪い、リーグ1位を独走中の奪三振数は201。高卒3年目でのシーズン200奪三振達成は西武・松坂らに並ぶ快挙となった。

 前日14日に「プレッシャーはない。できることは限られているので。(味方の)点が入る、入らないは時の運。(自分は)限りなくゼロに近い投球をしたい」との予告通りの結果。「チームが勝つことが大事。いい流れができているし、自分にも勝ちがついて良かった」と、にっこりだ。そんな頼もしい藤浪を和田監督も「晋太郎が自分の力を出したら勝てると思っていた。チーム全体もそう思っていて、その期待に応えていい投球をしてくれた」と手放しで褒めた。

 今や虎のエースに成長。10年ぶりのV奪回は、まさにこの男にかかっているが、そんな藤浪がチームの優勝旅行とは別に「もう一つのV旅行」をひそかに計画している。「今年、優勝してオフになったら野球を忘れてみんなで釣りを楽しめたらいいと思っている」。ナインとの「優勝釣り旅行」だ。

 実は、今季の阪神では釣りがナインの一大ブーム。主力では福留、福原らベテラン組を筆頭に、梅野、今成ら若手組も釣りの愛好者となった。藤浪自身も中学生のころにやっていたという釣りを今年から再開。「釣りは野球の投球術にもいいヒントになってるんです」「どこのポイントで釣るのかは配球にもつながるんです」といい、シーズン序盤から休日に関西圏の釣りスポットに出かけ、いい気分転換に役立てている。

 藤浪は「(今は)ロッカーで他の選手と釣りの話で盛り上がってます。福原さんとはロッカーが隣なのでいろいろ話すんですが、よく釣りの話題になりますし、福留さんには琵琶湖に連れて行ってもらったりしたので(今でも)その時の話をしたりしてます」と明かす。福留とは17歳もの年齢差があるが、共通の趣味を通じて信頼関係も強化。これに着目した藤浪は、釣り好きが多いナインとの「V旅行」を計画しているわけだ。

「(争えるのは)幸せなこと。ここまで来たら何とか優勝したい」(藤浪)。悲願のリーグ制覇を成し遂げ、オフには釣りざおを持って全員集合。夢の「優勝釣り旅行」を実現させようと藤浪は張り切っている。