補強レースで、またも苦い現実を突きつけられた。先発投手の補強が急務のヤンキースはブルワーズのエース右腕フレディ・ペラルタ投手(29)の争奪戦い加わっていると複数の米主要メディアによって報じられていたが、結局のところ同じニューヨークを拠点に置くライバルのメッツに後れを取った。米老舗誌「スポーツ・イラストレイテッド」の電子版「ON SI」が報じたところによれば、メッツは有望株を含む大胆なトレードを成立させ、年明けからヤンキースが「最重要補強ターゲット」としてきたペラルタを〝奪取〟することに成功。補強を巡るNYの今オフ主役争いでも、痛恨の一敗を喫した格好だ。
ヤンキースにとって、ペラルタ獲得失敗の意味は小さくない。コール、ロドンという看板投手は故障からの復帰途上で、開幕ローテーションは依然として流動的。若手投手はそろっているものの、シーズンを通して計算できる〝絶対軸〟はひいき目に見ても不足しており、ペラルタの存在はその空白を埋める切り札と見られていた。
そこで浮上してきた次なる標的が、タイガースのエース右腕タリク・スクバル投手(29)だ。2年連続サイ・ヤング賞という実績を誇りながら、球団との調停問題を背景にトレード放出の可能性が高まりつつあるとされ、ヤンキースはここに〝活路〟を見いだそうとしている。
だが、このスクバル争奪戦も一筋縄ではいかない。同誌の報道によると、ドジャースもスクバルの獲得に強い関心を示しているという。米スポーツ専門局「ESPN」の敏腕記者として知られるバスター・オルニー氏が「ドジャースは高級車ディーラーで色違いを全部買う富豪のようなもの」と揶揄しているように、今やLAで絶対的な存在として君臨する「西海岸の帝国」の圧倒的な資金力と補強意欲は他球団にとって脅威以外の何物でもない。
同じニューヨークのライバルにエースを奪われ、次の一手でもドジャースと真正面からぶつかる可能性が濃厚――。名門復権を掲げるヤンキースの投手補強は、選択肢が減る中で、ますます厳しい局面に追い込まれていると評せるだろう。次に笑うのは誰か。ストーブリーグの行方は終盤の局面を迎えながらも、再び緊張感を帯び始めている。












