大谷翔平投手(29)はドジャースとプロスポーツ史上最高額の10年総額7億ドル(約1015億円)で契約して驚かせ、その上で総額の97%の6億8000万ドル(約986億円)を後払いにしたことでさらに騒然とさせた。しかし、ドジャース入団で驚かされるのは金額面だけではない。MLB公式サイトでアナリストを務めているサラ・ラングス氏が歴史的、記録的に「驚くべき事実」を紹介する――。

 満票で2度目のア・リーグMVPを受賞した大谷の移籍は長いメジャーの歴史で超異例だという。「大谷のようにMVPを受賞した直後の選手の多くは、新しいチームに移らない。大谷はMVPを獲得した冬に移籍した4番目の選手となった」。過去の3人は1992年のバリー・ボンズ(パイレーツからジャイアンツにFA移籍)、2003年のアレックス・ロドリゲス(マーリンズからヤンキースにトレード移籍)、17年のジアンカルロ・スタントン(マーリンズからヤンキースにトレード移籍)と強打者ばかりだ。

 大谷は果たして両リーグでのMVP受賞を果たせるか。「ナ・リーグのドジャースでMVPトロフィーを獲得できるか気になるのは当然だ。全米野球記者協会が1931年に記者投票を開始してから、2球団でMVPを獲得したのは5人のみだ」

 フランク・ロビンソン(レッズ、オリオールズ)、ボンズ(パイレーツ、ジャイアンツ)、ロドリゲス(レンジャーズ、ヤンキース)、ジミー・フォックス(アスレチックス、レッドソックス)、ブライス・ハーパー(ナショナルズ、フィリーズ)とそうそうたる面々だ。このうち、ア・ナ両リーグで獲得したのはロビンソンだけ。大谷がドジャースで受賞すれば2人目、満票なら史上初の快挙だ。

 また、ムーキー・ベッツ内野手(31)、大谷、フレディ・フリーマン内野手(34)が並ぶ、来季のドジャース打線は歴史的だという。ベッツは打率3割7厘、39本塁打、107打点、大谷は打率3割4厘、44本塁打、95打点、フリーマンは打率3割3分1厘、29本塁打、102打点と破壊力十分だ。

「今季のア・リーグMVPの大谷、ナ・リーグMVP投票で2位のベッツ、同3位フリーマンを擁する2024年のドジャースはデータ分析サイト『エリアス・スポーツ・ビューロー』によると、前シーズンのMVP投票で上位3位に入った3選手でシーズンを迎える5番目のチームとなる」。42年のドジャース、60年のホワイトソックス、67年のオリオールズ、04年のヤンキース以来だ。

 それだけではない。「米データ分析サイト『ファングラフス』によると、今季のMLB打者のWAR(勝利貢献度)ランキングでベッツ(2位=8・3)、フリーマン(3位=7・9)、大谷(5位=6・6)がトップ5に入っている」。ちなみに大谷は投手のWAR2・4を加えてメジャートップだった。

「1900年以来、打者でWARトップ5に同じチームから3人が入ったのは過去に3チームだけ」。1904年と48年のクリーブランド(現ガーディアンズ)、1942年のヤンキースに次ぐ4チーム目だ。

 MLB公式サイトが10日(同11日)に史上最高のトリオの一つと認定したベッツ、大谷、フリーマンが期待通りの活躍をみせればワールドシリーズ制覇に近づく。