DDT・26日の国立代々木競技場第二体育館大会で、KO―D無差別級王者の竹下幸之介(26)が、大日本の岡林裕二(39)を下しV2に成功した。

 有終の美を飾るにふさわしい戦いだった。今年の竹下は夏のシングルトーナメント「KING OF DDTトーナメント」と冬のシングルリーグ戦「D王 GRAND PRIX 2021 Ⅱ」を制覇。そしてKO―D無差別級を奪取した上、「2021年度プロレス大賞」で初の敢闘賞も受賞した。

 その勢いをぶつけるにふさわしいパワーファイターを挑戦者に迎え、竹下は激闘を展開。ラリアートや打撃の打ち合いで会場をどよめかせれば、迫力抜群のジャンピングニーをぶち込んで相手を吹っ飛ばす。岡林からもアルゼンチン式背骨折りなど豪快な技で応戦されたが、最後はPlus Ultra(変型チキンウイングフェースロック)を卍固めのような形に変型させてねじりあげ、ギブアップを奪った。

 激闘を証明するように、試合後は敗れた岡林にも退場時に大きな拍手が送られる。それを正座して見送った竹下は立会人の小橋建太にベルトを巻かれ「岡林選手、ありがとうございました! 単身、大日本プロレスからDDTに殴りこんでくれて最高の試合を繰り広げてくれて、チャンピオンの僕が挑戦者に逆指名したんですが、それに最高の形で応えてくれました。次は僕が大日本プロレスに行ってもいいんでまた試合しましょう。ピッサリ!」と感謝の言葉。

 そして「2021年、DDTもサウナカミーナも竹下幸之介自身も大きく動き成長し、改革の起きた年だったと思います。今DDTはチーム一丸となって戦っているので、2022年はもっと強く大きくなった、DDTらしさを忘れない最高のDDTをお見せできると思うのでよろしくお願いします」と来年に向けさらなる飛躍を誓った。

 また、ユニバーサル王者の佐々木大輔は高梨将弘を下してV3。KO―Dタッグ王者のHARASHIMA、吉村直巳組は火野裕士、ボディガー組を下し、初防衛に成功した。