ノア12日の名古屋大会で、GHCタッグ王者の内藤哲也(43)、BUSHI(43)組がOZAWA(29)、政岡純(34)組の挑戦を退け3度目の防衛に成功した。「ロス・トランキーロス・デ・ハポン(LTJ)」と「TEAM2000X」の抗争は激化の一途で、5月2日両国大会では内藤とOZAWAの初シングル戦が決定。充実の日々を送る制御不能のカリスマは、日本プロレス界の〝下克上〟の野望を掲げた。

 タイトル戦でOZAWAの猛攻にさらされた内藤だったが、Real Rebel(フェニックススプラッシュ)を回避すると、BUSHIが毒霧で好アシスト。そのままコリエンド式首固めで、技ありの3カウントを奪った。

 試合後は両国決戦での一騎打ちを要求され、内藤も「俺さ、OZAWAと戦うの好きなんだよ」と受諾。大注目の〝カリスマ対決〟が実現する運びとなった。

GHCタッグ防衛後、OZAWA(右)を挑発する内藤哲也(©NOAH)
GHCタッグ防衛後、OZAWA(右)を挑発する内藤哲也(©NOAH)

 前哨戦の段階からOZAWAを高く評価していた。取材に対し「かつての俺に近いような雰囲気を感じますし、ノアの中でも異質な存在。だからこそ突きがいがあるというか、突かれがいがあるというか」と理由を明かす。

 ただ、1日後楽園大会で「お前らの会社、詐欺師にだまされて潰れたらしいな」と挑発されるなど、リング外の話題が先行したことには「そこをツッコミたくなる気持ちも分からなくもないし、面白いのかもしれないけど、それ以外の切り込み方が彼ならできたんじゃないかなって。本当にプロレスファンが求めているのは、そこではない気がするんですよね」と苦言を呈した。

 昨年5月の新日本プロレス退団以降、国内マットでは初のシングル戦となる。シングル戦線でも結果を残せば、GHCヘビー級王座(現王者はYoshiki Inamura)も視界に入ってくる。「見たくなくても見えてきてしまうかもしれないし、向こうから寄ってきてしまうかもしれないですよね」と不敵な笑みを浮かべた。

 元日の日本武道館大会からノアを主戦場としている内藤には、新たなモチベーションも生まれている。古巣の新日本を〝追い抜く〟ことだ。

「意識はすごくしますね。今までとは違って、目標として追いかける数字、団体があるのは面白いなって思ってますよ。今の俺は新日本という大きな会社を追いかける立場で、経験したことのないことなので、やりがいは感じますよ」

 フリーの立場ながらノアの観客動員に言及したのもその意識の表れで、5・2両国でも新日本の両国大会(4日)の動員(6009人)を超えることを目標にしているという。

 内藤は「新日本の両国大会以上に、俺とOZAWAのシングルマッチを盛り上げたいし、俺とOZAWAならそのくらいの話題が作れるんじゃないかと思ってますよ。だから、そろそろX氏の話題以外で盛り上がろうぜ」と呼びかけ。幾度となく逆転劇を見せつけてきた男は、プロレス界の序列をひっくり返す戦いに打って出る。