広告代理店「ステータス」社は23日、本紙既報通り女子プロレス運営会社「Evolution」を設立し女子プロレスラー育成プロジェクトをスタートすると発表した。

 発端は全日本プロレスの〝暴走専務〟諏訪魔(45)と石川修司(46)が2020年秋に立ち上げた女子レスラー育成プロジェクト「エボリューションガールズ」だ。

 だが、環境面が整わない状態でスタートしたため練習生が離脱する事態に見舞われた。そこで2人は、全日本と提携するステータス社に相談。同社が趣旨に賛同し、同社の子会社として「Evolution」を設立。諏訪魔と石川がプロデューサーに就任し、全日本と業務提携を結んだ。

 中西光司社長(47)は「自分たちで興行ができるところを目指したい。そこが着地点かなと思っています」と語り、将来的には正式な女子プロレス団体として活動する方針を示した。

 さっそく選手の募集要項も発表され、応募資格は中学卒業以上の女子、身長、体重、スポーツ歴は不問。オーディションを経て入団となり、練習生になった時点で給与が支払われる。

 中西社長は「全日本さんの武道館で、お披露目できたら」と語り、早ければ同団体の50周年記念大会となる9月18日東京・日本武道館大会でのデビューを目指すとした。

 練習は横浜市内の全日本道場で行う予定で、指導する諏訪魔は「何か一つ秀でたものがある方がいいと思う。強さでも美しさでも筋肉のすごさでも。どこに出ても恥ずかしくないプロレスラーを育てたい。売りは全日本っぽい技術がある選手になると思う」と意気込みを語った。

 前身の「エボリューションガールズ」でアドバイザーを務めた「アイスリボン」の藤本つかさには引き続き協力を求める予定。紆余曲折を経て、王道を継承する女子選手がいよいよ誕生する。