中日・立浪和義監督(52)が5月23日に断行した〝打撃コーチ配置転換〟から、20日が過ぎた。チーム内外で物議をかもした、中村紀洋一軍打撃コーチ(48)と波留敏夫二軍打撃コーチ(52)の入れ替えは、どんな効果をもたらしたのか。

 これまで立浪監督は「内輪の話で、別に何か(中村)ノリに問題があったわけでも何でもない」とし、波留コーチについては「彼は非常に元気ですし、試合中も選手によく声をかけたりする。後は気持ちを乗せるのがうまいというか、根気よくやってくれる」と説明していた。

 そんな期待に応えるように波留打撃コーチが一軍に合流してから、16試合で打線は1試合平均7・6安打と増加傾向にある。だが、それだけではない。

 チーム関係者は「立浪監督が波留コーチに一番期待しているのは打撃指導よりもモチベーターとして。試合中は常に誰よりも大声を出してベンチを盛り上げているので、選手たちも『コーチの波留さんがあれだけ声を出しているんだから』という気持ちになって活気が出てきている。打てないときや負けているときこそシュンとなるのではなく、率先して声を出すようになってきているのでチームのムードもいい方向に変わってきている」と明かす。

 さらに「試合中でもミスした選手に容赦なく厳しく怒るときは怒るし、その後も怒りっぱなしではなく、ちゃんとフォローを入れたりして選手からの信望も厚い。今回の入れ替えはプラスでしかない」(別の関係者)という。

 このまま立浪監督が見込んだ通りの働きぶりを波留コーチができれば…。チームの雰囲気アップで打棒爆発となり、上昇気流に乗ることができそうだ。