鉄は熱いうちに打てということか。新人ながら前半戦だけで20本塁打を放ち、一躍スターダムにのし上がった阪神・佐藤輝明内野手(22)に対して「来季は三塁を守らせるべき」の声が噴出している。かつて近鉄、中日などで監督や打撃コーチを務め、現在は社会人野球・大和高田クラブ監督の佐々木恭介氏(71)もその一人だ。「彼のようなマイペースな選手は内野に置いて『気を使わせながら』大きく育てないといけない」と声高に訴える。
今季終盤の佐藤輝は前半戦の大躍進から一転、後半戦は59打席連続無安打を記録するなどの大スランプに陥り、最終成績は打率2割3分8厘、24本塁打、64打点だった。佐々木氏は11月に甲子園球場で行われた阪神との練習試合で〝対戦〟もしており「あの時の佐藤は最悪の状態だった」と前置きしつつも「結論から言うとシーズンを戦い抜く力がまだなかった」との印象を受けたという。
2年目を迎える来季の佐藤輝に求められるのは1年を通じたコンスタントな活躍だ。佐々木氏は「バットの出方はシーズンを通して悪化しているようにはみえなかった」と分析しており、阪神のスターという枠組みにとらわれず、日本代表の主軸を担う選手を目指すためにも「内野手というのは走者がいてもいなくても一球一球に全集中して取り組まないと守り切れない。彼のようなタイプは内野で徹底的に鍛えるべき」と力説する。そのためにも三塁転向が鍵になるというわけだ。
かつての愛弟子で、現在も中日でプレーを続ける福留は内野から外野にコンバートされて開花した。それとは真逆のパターンになるが、佐々木氏は「精神的には外野手のほうが負担は少なくなりますし、打撃が良くなるパターンは多い。だが佐藤に関しては、まだ楽をさせてはダメ。内野で下半身をしっかり鍛え、ヒザと足首の柔軟性を身に着ければバッティングにもいい影響が出る」と言う。
佐藤輝は23日に母校・近大で行われたトークショーに先輩の糸井らとともに参加。「今季はあと一歩のところで優勝を逃してしまったので、来季こそはチームに貢献できるように頑張りたい」とリベンジを誓った。守備位置を決めるのは矢野監督だが、一考の余地はありそうだ。












