広島・長野 目標失ったナインを支える〝癒やしの兄貴〟

2020年10月30日 06時15分

同点アーチの長野(右端)を満面の笑みで迎える広島ナイン

 広島・長野久義外野手(35)がさすがの勝負強さを発揮した。ベンチスタートとなった29日のヤクルト戦(マツダ)では7回に訪れた二死二塁のチャンスに代打で登場。会沢の適時打で1点を返した勢いそのまま、ヤクルト・清水から右翼席に飛び込む同点の7号2ランを放った。

 広報を通じて「風に乗ってくれました。同点に追い付くことができてよかったです」とお約束のコメントを発したが、その存在感はここにきてさらに増している。

「優勝の可能性がなくなり今年はCSもない。悔しさからチーム全体が暗いムードになりがちだけど、長さんがベンチで盛り上げてくれたり練習のときに投手、野手関係なく若手に声を掛けてくれているのがいい効果になっている」(チームスタッフ)。

 2年連続のV逸。そしてシーズン後半に来ても上向かない状況にチームは重苦しい雰囲気に包まれがち。そんななかで背番号5の気遣いは一軍経験の少ない若手にとって貴重な〝癒やし〟になっているという。

 この日も1回無失点でプロデビューを飾った高卒2年目・田中法彦投手(20)をベンチ前で誰よりも先に出迎えたのが長野。石原慶幸捕手(41)の引退により来季はチーム最年長となる見込みだが、心身ともに男盛り。まだまだフル回転が望まれている。