〝ゴジラの見えざる手〟がヤングGに追い風を吹かせた。巨人・松井秀喜監督(52)が10月31日、ジャイアンツ球場で行われている秋季キャンプ2日目を迎えた。

 本格的な練習がスタートとなったこの日、松井監督の姿を一目見ようと、朝から多くのジャイアンツファンがスタンドに集結。新指揮官がバックネット裏付近まで歩を進めると、スタンドのG党からは「松井さんお帰り!」「応援してるぞ!」と大声援が送られていた。

 そんな中、この日一番にファンの熱視線を集めたのは、星稜高の後輩でプロ7年目の捕手・山瀬のフリー打撃だ。山瀬がやや緊張した表情を浮かべながら打席に入ると、松井監督はバックネット裏付近からジッと後輩の打撃を観察。気合の入った山瀬は鋭いスイングで柵越え弾を連発し、そのたびスタンドのファンから大きな拍手が送られていた。

松井新監督らが見守る中、打撃練習を行った巨人・山瀬慎之助 
松井新監督らが見守る中、打撃練習を行った巨人・山瀬慎之助 

 その間〝先輩〟からの直接指導はなく、その背中に視線を感じながら黙々とバットを振り続けた山瀬。あえて指導をしない理由について、松井監督は「今はもうコーチの皆さんにお任せして。自分は自分の目で見て、いろいろと情報収集しています」と選手の意志、調整を尊重していることを明かした。

 指導や声かけなくしても豪快な柵越え弾を放ち続けた山瀬は「しょぼいスイングだけはしないように心がけました。(松井監督の視線は)感じました! 恋人みたいになってますね(笑い)。できるだけ気にしないようにしてるんですけど…」と冗談も交えながら、新指揮官の熱視線が力になったことを告白した。

 松井監督は残りの秋季キャンプ中も選手の現状把握を優先し、自身が主だった指導は行わない方針。期待が集まる松井監督の打撃実演の可能性も「ないと思います。たぶん次の日、起きれなくなります」と〝ゴジラ節〟で否定するなど、あくまで「見守る側」に徹する模様。それでも、熱い視線は〝ゴジラの見えざる手〟となり、ヤングGたちの「やる気スイッチ」を力強く押していきそうだ。