金満球団にも、札束では解決できない難題が迫っている。ドジャースは12月1日(日本時間2日)の労使協定失効を控え、ロックアウト突入の危機に直面。大物左腕の引き留めから投手陣の再編、若手の育成まで、球団の将来を左右する〝三重苦〟を抱え込んだ。
米有力紙「ニューヨーク・タイムズ」傘下のスポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」は6日(日本時間7日)、ドジャースのオフの課題を特集した。最優先事項は今季途中に加入し、FAとなったタリク・スクバル投手(29)の残留。メッツとの争奪戦が見込まれ、山本由伸の投手史上最高額の契約を上回る大型契約に発展する可能性もある。
ただ、アンドリュー・フリードマン編成本部長は長期大型契約に慎重。年平均額を高めた短期契約で対抗する案が浮上するものの、失敗した場合の備えも欠かせない。大谷翔平、スネル、グラスノーには故障や稼働面の懸念があり、シーハンやロブレスキーらにどれだけのイニングを託せるかが焦点。6人ローテーションを軸に、イニングを稼げる中堅先発を複数確保する〝現実路線〟も選択肢となる。逆にシーズンが短縮されれば、故障リスクを抱える先発陣の負担が軽減されるとの皮肉な見方さえある。
もっと厄介なのが有望株への波及だ。9月にメジャー昇格したホスウェイ・デパウラ外野手(21)は打撃力を評価される一方、外野守備の判断力や動きに課題を残す。指名打者には大谷がおり、定位置をつかむには守備力向上が不可欠だ。通常なら球団施設で指導を受けられる冬場だが、ロックアウト突入後は40人枠の選手と球団の接触が禁止され、施設も利用できない。成長の貴重な時間を奪われれば、来季の戦力計算にも狂いが生じかねない。
一方、傘下3Aで今季30本塁打を放ったジェームズ・ティブス3世外野手(24)は対照的だ。球団は育成継続を見据え、40人枠入りを急がなかったという。そのためロックアウト中も球団の指導を受け、課題の空振り削減に取り組める。昇格したデパウラと、あえて見送ったティブス。同じ有望株でも、40人枠の内外で明暗が分かれる。
補強で栄華を築いたドジャースでも、労使対立の余波までは思い通りに操れそうにない。












