再起への道に甘えは許されない。阪神の秋季キャンプ第2クールが6日、高知・安芸市営球場で始まった。藤川球児監督(46)はこの日もブルペンの投手陣に目を光らせ、2024年ドラフト1位・伊原陵人投手(26)にゲキを飛ばした。

 指揮官は汗を流しながら腕を振る左腕に「伊原、シーズン中と一緒やないか」「弱いぞ~」とカツを入れた。その真意について「彼は5回6回になった時に、それまで良くてもパッと球が浮くんですよね。浮いたその1球というのを、かなりの確率で強打されるケースが多くて」と説明。この日も100球を超えた段階で同様の傾向が見られたといい、球数がかさんだ際の球威低下や制球の甘さを課題に挙げた。

 そんな伊原は今季、先発ローテーションの一角として期待されながらも4月に「腰部の張り」で登録抹消。8月には女性トラブルを週刊誌で報じられ、〝無期限二軍調整〟となっていた。10月20日には二軍施設・SGLで謝罪するとともにトラブルの解決を報告し、実戦復帰が認められた。

「弱いぞ~」投げ込む伊原を声で追い込む阪神・藤川監督
「弱いぞ~」投げ込む伊原を声で追い込む阪神・藤川監督

 チームが優勝争いを繰り広げる中、一軍のマウンドに立てないもどかしさを味わったドラ1左腕。「自分が何もできないことや、チームに迷惑をかけた申し訳なさがありました」と胸中を明かす一方で「言い方は悪いかもしれませんが…練習にすごく打ち込める時間だったり、考えて練習する時間が増えました」と自らと向き合う時間にもなったという。

 一軍の試合を見つめながら、好投する投手陣の配球や試合運びも研究。「すごく勉強にもなりましたし、試合に出られるよろこび、投げられる喜びを感じました」と振り返った。

 再起を図る来季に向け、この日は薬指をすりむきながらも懸命に白球を投じた伊原。失った信頼を取り戻すためにも課題を克服し、来季は一軍のマウンドで結果を示したいところだ。