LA両球団の間に横たわる〝見えない壁〟が、球団売却で崩れようとしている。エンゼルスのザック・ネト内野手(25)と、ドジャースの佐々木朗希投手(25)らを交換する〝禁断の大型トレード〟案に、新たな可能性が浮上した。
米メディア「ブリーチャー・レポート」のザカリー・ライマー記者が10月28日(日本時間29日)、今オフの大胆な構想として示したのは1対3の交換案。ドジャースがネトを獲得し、エンゼルスには佐々木に加え、今季オールスターに選出されたジャスティン・ロブレスキ投手(26)、ダルトン・ラッシング捕手(25)が移るというものだ。実際の交渉を伝えたものではないとはいえ、エンゼルス専門サイト「ハロ・ハングアウト」も3日(同4日)、その見返りに着目した。
ネトは今季27本塁打、24盗塁を記録した攻守の中心選手。それでも長期契約は未締結で、チームは先発陣の再整備を急ぐ。今季12勝を挙げた左腕ロブレスキは即戦力。将来性を秘めた佐々木も加われば、べテラン左腕・菊池雄星の契約満了が近づき、グレイソン・ロドリゲスも期待を裏切った先発陣に厚みが生まれる。若手右腕のライアン・ジョンソンをマイナーで鍛え直す余裕も得られる。
ラッシングも捕手層の手薄なチームには貴重だ。今季は相手選手や審判との衝突が取り沙汰され〝問題児〟の一面をのぞかせたが、打撃の潜在能力は高い。チームメートへの献身性を評価する声もある。3人とも少なくとも2030年まで球団の保有権があり、再建の柱になり得る。ネトの穴も有望株アルジュン・ニンマラ内野手の成長を待つ選択肢があり、1人を手放して複数の弱点を補強できる計算だ。
最大の障壁は両球団の〝因縁〟だった。2020年にはアート・モレノオーナーがジョク・ピーダーソン外野手らを獲得するドジャースとのトレードを自ら白紙に戻した。23年オフには大谷翔平もFAで宿敵へ移籍。モレノ氏の対抗心が取引の足かせになるとの見方は根強かった。
ところが9月、モレノオーナーはスタン・クロエンケ氏への球団売却で合意。来年初頭の経営権移行を控え、従来のしがらみが薄れる可能性もある。ネトを軸に再建するのか、それとも一気に戦力を入れ替えるのか。現状では明らかな絵空事にも見える佐々木放出案が、エンゼルス新時代を占う試金石となるかもしれない。












