かつての〝負け犬軍団〟をよみがえらせた。ホワイトソックスのウィル・ベナブル監督(43)が2日(日本時間3日)、今季のア・リーグ最優秀監督賞の最終候補3人に選出された。3年連続100敗以上という泥沼からの大躍進を支えた〝ムラカミパワー〟にも、改めて光が当たりそうだ。
米老舗誌「スポーツ・イラストレイテッド」の電子版「ON SI」は同賞の最終候補3人のうち、ベナブル監督を大きくクローズアップした。就任1年目の昨季、60勝102敗と苦戦したものの2年目の今季は84勝78敗と24勝も上積み。地区首位に96日間立つなど、春先の出遅れをはね返し、2021年以来5年ぶりのポストシーズン進出を実現させた。
ワイルドカードシリーズでは、アストロズを2連勝で撃破。ガーディアンズとの地区シリーズも敵地で連勝して王手をかけたが、そこから3連敗を喫し、惜しくもリーグ優勝決定シリーズ進出を逃した。
劇的な再建の原動力となったのが、今季加入した村上宗隆内野手(26)だ。右太もも裏の負傷で約1か月離脱しながら、127試合で打率2割7厘、35本塁打、77打点。本塁打数はチーム最多で、大谷翔平や岡本和真らを上回り、メジャーの日本人選手でもトップに立った。出塁率3割4分7厘、OPS8割2分5厘と長打以外でも存在感を示した。打率の低さや196三振という課題は残したものの、強烈な一発で打線の破壊力を押し上げた功績は小さくない。
村上はア・リーグ新人王の最終候補3人から漏れた。だが、個人タイトル争いとは別に、低迷球団の空気を一変させた〝村上効果〟まで消えるわけではない。若手主体のチームをまとめたベナブル監督の手腕と、日本人スラッガーの長打力がかみ合ってこその快進撃だった。
ライバルはリーグ王者レイズのケビン・キャッシュ監督と、レッドソックスを途中就任から立て直したチャド・トレーシー監督。ただ、ベナブル監督はすでに米誌「スポーティング・ニュース」が選ぶア・リーグ年間最優秀監督にも輝いている。
公式の受賞者発表は10日(同11日)。選考はポストシーズン前の投票によるものだが、5年ぶりの秋の舞台を実現させた指揮官が栄冠をつかめば、村上にとっても価値ある〝勲章〟となる。












