全米屈指の敏腕インサイダーに、シカゴから異例の〝公開口撃〟が飛んだ。米メディア「ファンサイデッド」運営のカブス専門サイト「カビーズ・クリブ」は2日(日本時間3日)、米スポーツ専門局「ESPN」のジェフ・パッサン記者(45)を真正面から批判する記事を掲載。カブスへの〝言いがかり〟を発端に、ドジャースまで巻き込む騒動となっている。

 カブスは8月31日(同9月1日)、本拠地リグリー・フィールドでブルワーズに9本塁打を浴びせ17―3で大勝。ところが翌9月1日(同2日)は9―4で敗れ、ナ・リーグ中地区首位のブルワーズとは8ゲーム差に開いた。

 この一戦で火種となったのが、6回にクリスチャン・イエリッチが放った勝ち越し2ランだった。敵地にもかかわらずブルワーズファンの大歓声が響くと、パッサン氏はSNSで本拠地が敵地のようになるのは「こんなことはあってはならない」とカブスファンを皮肉った。

 これに同サイトが猛反発。前日の試合において17―3で大勝した時の熱狂や、PCAことピート・クロウ=アームストロングが本塁打を放つたびに沸騰するスタンドには触れず、一場面だけを切り取ったとして「極めて奇妙な行動」「安易なネタに飛びついた」と切り捨てた。記事の見出しにも「シカゴのことは口にするな」と掲げるほどの怒りようだ。

 そしてほこ先は、なぜかロサンゼルスへ向かった。記事は、ドジャースについて語る際のパッサン氏を「キャンディショップにいる子供のように興奮していた」と揶揄。ドジャースのマーク・ウォルターオーナーが率いる金融・保険関連事業をめぐり連邦当局の調査が進む中、かつてパッサン氏が「ドジャースのやっていることはどの球団でもできる」と繰り返していた姿勢をやり玉に挙げた。現時点であくまでも調査段階とはいえ、同サイトはパッサン氏がその後、自身のポッドキャストで影響を論じながら「自分の間違いだった」と非を認める姿勢を見せなかったとも糾弾した。

 その揚げ句「インサイダー」のあり方にまで疑義を呈し、パッサン氏には今や〝ドジャースの御用記者〟とのイメージが付きまとっていると断じた。一本の本塁打をきっかけにした応酬は、気づけばシカゴからロサンゼルスへ――。カブスへのひと言から始まった火種は、ドジャースまで巻き込み、ついにはパッサン氏のジャーナリストとしての姿勢そのものを問う〝公開糾弾〟へと燃え広がった。