中日は2日の広島戦(バンテリン)に5―4で逆転勝利を収め、連敗を「5」でストップさせた。両軍合わせて5死球の大荒れゲームに7回には真鍋球審から警告試合が宣告された。

 球場内のスタンドから怒号が飛んだのは中日が逆転した直後の7回二死二、三塁の場面だった。広島3番手・ターノックが投じた153キロ直球が石伊の左肩にドスン。5回には福元と村松、7回二死一塁の場面でも石川昂がぶつけられており、中日にとってこの試合4個目の死球。これには温厚な井上一樹監督(55)もたまらずベンチから飛び出し、両軍がグラウンドで一触即発の事態となった。

 脱帽してベンチから出てきた新井監督とホームベース付近で言葉を交わした井上監督は、試合後に「内容は言えないけど、〝ちょっと(死球が)多くなるとこうなるぞ〟っていうようなことは言いました。わざとぶつけているはずもないが、死球というのは立て続けになってしまうと、どうしてもみんな堪忍袋がプチッとね。破けちゃうよっていうところがね」と明かした。新井監督から謝罪の言葉もあり「イチ野球人として、チームの長として冷静に話をさせてもらった」と乱闘に発展する事態は避けられた。

 中日はこの日、一軍復帰した村松が、8月15日の巨人戦(バンテリン)で右肩甲骨に死球を受けて骨折。土田も同26日の阪神戦(バンテリン)で右肩甲骨にぶつけられて戦線離脱している。遊撃不在の緊急事態に陥った同27日の阪神戦から5連敗し、Aクラス争いから脱落寸前となっているだけに死球に対してナーバスになるのも当然だろう。

 星野監督時代を知るOBの一人は「何でこんなに死球が多いんだ。星野監督の時なら4つもぶつけられることなんてないよ。井上監督はもっと怒っていい。ミーティングで『ぶつけられたら俺が行くから』と言えば選手も意気に感じるんだから」と要望。残り20試合、井上監督が〝闘将モード〟に確変すれば最下位に沈むチームの状況も少しは変わるかもしれない。