打てない、守れない、そして焦りまで透けて見える――。ドジャースの大型補強が、ここにきてチームの足を引っ張る場面を増やしている。
米ドジャース専門メディア「トゥルー・ブルーLA」は20日(日本時間21日)、カイル・タッカー外野手(29)の「散々な、最悪な1週間」に焦点を当てた。今季加入した元シカゴのスターはロードでは本来に近い数字を残す一方、本拠地ドジャースタジアムで深刻な不振に陥っている。
とりわけ、直近は目を覆うばかりだ。本拠地での直近の連戦を19打数無安打で終え、16日(同17日)のブルワーズ戦では平凡な飛球を落としてファンからブーイング。17日(同18日)の敵地ロッキーズ戦でも5打数無安打に終わり、守備でも再びミスを犯した。連続無安打は26打数まで伸びた。
18日のロッキーズ戦では、最初に見た6球すべてに手を出す異様なほどの早打ち。ようやく適時二塁打を放ち、19日にも2安打を記録したが、これはいずれも敵地コロラドでのもの。本拠地ドジャースタジアムでは依然として無安打が続いており、今季を通じて浮き彫りとなっている極端な「内弁慶ならぬ外弁慶」状態からは抜け出せていない。
今季成績は打率2割3分2厘、11本塁打、55打点、OPS・695。外野守備の総合指標FRVもマイナス7で、同記事が比較した97選手中ワースト2位と、攻守で期待を裏切っている。
それでもドジャースは20日時点で77勝51敗、2位パドレスに9ゲーム差をつけてナ・リーグ西地区首位。強力な陣容がタッカーの低迷を覆い隠してきた格好だが、ポストシーズンが近づくにつれ、このまま放置できる問題ではない。
ただし、同メディアはタッカーを突き放すだけではない。2023年にフィリーズのトレイ・ターナー内野手(33)が大不振の中、ファンの総立ちの拍手をきっかけに復調した例を挙げつつ、今回は同じ方法が「逆効果になる可能性が高い」と分析。過剰な声援で奮起を迫るより、短期的には必要以上に持ち上げず「ドジャースタジアムで力を抜いて、気持ちをリセットさせることが得策だ」と説いた。
ムーキー・ベッツ内野手とミゲル・ロハス内野手がポッドキャスト番組でタッカーをフォローするなど、チームメートも公に支える姿勢を示している。必要なのは、一振りで大型契約に見合う価値を取り戻そうとすることではない。自らを追い込む悪循環を断ち、本来の技術を信じることだ。
打球より先に立て直すべきは「両耳の間」。悪夢の1週間を過去にできるかは、タッカー自身がそこを取り戻せるかにかかっている。













