第108回全国高校野球選手権大会の開会式が、5日に甲子園で行われた。入場行進では昨夏覇者の沖縄尚学(沖縄)を先頭に出場49校がグラウンドを一周。開会に先立ち、選手たちは7月28日に発生した令和8年熊本地震の犠牲者に黙とうをささげ、被災地への思いを胸に大会の幕を開けた。

 選手宣誓は八王子実戦(西東京)の矢沢陵磨主将(3年)が務め、「人生にはいくたる困難が待ち受けています。人々は明日へ踏み出そうと歩みを進めるたびに、自然は何度も何度も大きな試練を与えてきます」と思いを寄せた上で「しかし困難は下を向く要因ではなく、前を向き仲間と共に支え合い、道を切り開く大きな原動力である、私たちはそう信じています」と続けた。

 そして「今野球ができることは決して当たり前ではありません。だからこそ高校球児はいい顔をして野球をしよう」と〝いい顔〟という言葉を強調。「戦いに身を投じているときの緊張した顔。勝負に敗れグッと涙をこらえる顔。感謝の気持ちに溢れた満面の笑顔。いい顔で過ごすことは、周りの方々に元気や希望を与えます」と大舞台での躍動を誓った。

 最後には「この聖地、甲子園で野球をできることへの感謝を胸に、多くの人々に感謝と勇気を与えられるよう、全力疾走で励み、プレーすることを誓います」と締めくくり、スタンドから大きな拍手が送られた。

 大役を終えた矢沢は「このような大舞台で選手宣誓をやらせていただいて、いろいろな方々に感謝したい。間違いなく人生で一番緊張した」としつつ「120点です」といい笑顔で振り返った。