長い夜の代償は、順位表にくっきり刻まれた。西武は31日のオリックス戦(ベルーナドーム)に延長11回、4―5で敗れ、後半戦は黒星発進。同日にロッテを下した日本ハムと入れ替わって3位に転落し、2位とは0・5ゲーム差、首位・ソフトバンクとは6ゲーム差となった。
3―3の延長11回、6番手の中村が太田に決勝の8号ソロを浴びるなど2失点。その裏に1点を返したものの届かず、4時間46分の死闘を落とした。西口文也監督(53)は「明日、明後日、何とか勝って1つ1つ勝ちを意識していくことだけ」と、あくまで前を向いた。
惜敗で3位に後退したとはいえ、就任2年目の西口政権が昨年同時期と大きく異なるのは、優勝を現実的に狙える位置にいる点だ。昨季は7月を終えて借金6の5位。今季は首位と6差に踏みとどまり、チームにも指揮官にも昨年以上の手応えがある。ただし、不安材料も消えてはいない。
首位を走るソフトバンクや2位に浮上した日本ハムにはあり、近年の西武にはないもの。それが「優勝争いの経験」だ。昨季まで3年連続Bクラスに沈んだレオナインの多くにとって、緊張感が増す終盤戦は未知の領域となる。
そこで首脳陣は、後半戦で選手に求めるプレーの〝ハードル〟を一段引き上げる。鳥越裕介ヘッドコーチ(55)は「簡単に言うのなら、バントを10回やって8回成功していたものを、9回、10回の確率で成功させていくイメージ」と説明。「うちはシーズンを戦いながら、成長していくようなチームと思いますし、ここから、さらに変わっていかなければいけない」と手綱を締める。
7年ぶりの覇権奪回へ必要なのは、派手な一発だけではない。一つ一つのプレーの精度を研ぎ澄まし、未体験の重圧を力へ変えられるか。レオ軍団の真価が問われる。












