反転攻勢の兆しが見えてきた。中日は26日の広島戦(バンテリン)に5―1で勝ち、2カード連続の勝ち越し。7月は1試合を残して12勝10敗となり、就任2年目の井上一樹監督(55)としては初となる月間勝ち越しを決めた。

 同点の8回二死満塁の場面で板山が3点適時三塁打を放って勝ち越すと、バンテリンドームは熱狂の渦。井上監督は「あそこの場面、いろいろ考えたのですが、もうここは板山祐太郎でいこうと腹をくくりました。本当に期待に応えてくれました」とたたえた。

 14年ぶりのクライマックスシリーズ進出を果たすためには後半戦でヤクルト、DeNA、広島の3、4、5位チームをぶち抜く必要があるが、中日にとって大きなアドバンテージとなりそうなのが本拠地がドーム球場という点だ。

 国内では21~25日まで統計史上最長記録となる5日連続の酷暑日を観測。21日の阪神―DeNA戦(甲子園)ではDeNA・伊勢が登板中に熱中症の症状を訴えて途中降板するなど、屋外球場では相手チームだけでなく暑さとも戦わなくてはならない。

 ただ、中日が8月に屋外球場で行うゲームは26試合中8試合だけ。ヤクルト(14試合)、DeNA(21試合)、広島(23試合)と比べるとかなりのイージーモードで戦える。ナインは「この時期は外の球場で試合をするのは大変ですよ。ドームで助かりました」とバンテリンドームの環境に大感謝だ。

 さらに中日では昨年、選手会長の藤嶋が選手からの要望を受けて球団と交渉し、水道水と同じくらいの水温だった水風呂を17度程度まで冷たくできるように改善してもらっている。製氷機もあり、氷を入れれば13~14度まで水温を下げることができるだけに、選手たちは練習後や試合後に水風呂にザッバーン。「うちの水風呂は冷たいですよ」とナインの間でも好評で、暑い夏もリフレッシュして戦える。

「ドームにこれだけたくさんのお客さんが見に来てくれて、後押しをしてもらっている。感謝しながら夏休みはもっとエンジンをふかさなきゃいけない」。井上監督は後半戦の逆襲を誓ったが、ドーム球場という〝地の利〟を生かして奇跡を起こせるか。