パ3位の日本ハムは22日の西武戦(ベルーナ)で、3―4の延長10回サヨナラ負けを喫した。3―3の10回に登板した田中正義投手(32)が、一死からネビンに13号ソロを浴びてごう沈。首位ソフトバンク、2位西武とのゲーム差もそれぞれ3・5、3に広がった。柳川大晟投手(22)に出番はなかったものの痛恨の敗戦によって、その存在が改めてクローズアップされる形となった。

 高卒育成からはい上がったプロ5年目右腕は昨季から救援に本格転向。今季序盤は常時150キロを超える直球と抜群のマウンド度胸を武器に守護神として君臨し、新庄監督からも「君は緊張っていうものを知ってるんですか?」と絶賛された。

 ところが、6月中旬ごろから蓄積疲労の影響もあって調子を落とし、二軍での再調整を余儀なくされたが、7月5日に一軍復帰して以降は5試合連続無失点。今季はチーム最多の33試合に登板し、2勝無敗、19セーブ、防御率2・25をマークしている。

 本人も定位置奪還への思いを隠さない。「(抑えは)誰でもできるわけではないですから」と力を込める。「僕がセーブ数を上げればチームも勝つということ。最近は試合を締める楽しさも感じ始めています。できることなら抑えをやりたい」と高らかに宣言した。

 完全復活を支えているのが「極限まで寝る」という独自の疲労回復法だ。「サプリとか器具とか、いろいろ試したんですけど、やっぱり『寝る』のが一番だと分かった。今は時間がある限り寝ることを心がけています」と明かす。本拠地での試合後は肩やヒジをケアして帰宅すると、無駄な時間を過ごさず就寝。翌日の球場入り直前まで10時間以上眠り続けることも珍しくない。「頭がボサボサのまま球場入りするのは、起きて着替えて、そのまま来るから。家でやることは主に寝るだけ。遠征先でも時間があれば寝ています」という徹底ぶりだ。

 首位追撃へ救援陣の安定は欠かせない。22日のサヨナラ負けで、その重要性は一段と浮き彫りになった。爆睡で力を蓄える若き剛腕が、再び〝定位置〟を奪い返す日は近いか。