鵜(う)飼の街で、井上竜がようやく羽ばたき始めた。中日は23日のDeNA戦(岐阜)に5―2で快勝。前カードの巨人戦勝ち越しに続く連勝で、4位・DeNA、5位・広島に2ゲーム差まで迫り、最下位脱出の背中が見えてきた。
まずは3回、細川が10号ソロを左翼席へ運んで先制。5回にはサノーの5号2ランが飛び出し、ベンチもスタンドも一気に沸いた。投げてはマラーが6回1失点で2勝目。お立ち台で「ファンの皆さんも熱く応援してくださいますし、この球場は大好きです」と話すと、岐阜の竜党から大歓声が上がった。
リーグ戦再開後は3勝1敗。中日が息を吹き返しつつあるのは、故障で離脱していた岡林、サノー、橋本、福永が交流戦期間中に戦列へ戻り、戦力が厚みを増してきたことが大きい。残るピースは、開幕前に右ヒザ付近の靱帯を部分断裂し、二軍でリハビリを続ける上林誠知外野手(30)だ。
昨季の上林は打率2割7分、17本塁打、52打点と復活を印象づけた。現在は打撃練習を行う段階まで回復。23日には「(足の状態は)80%ぐらい。あとはそこ(走塁面)が確認できたら、試合いけると思います。なるべく早く。7月中という感じですね」と、来月中の二軍実戦復帰を目標に掲げた。
ただし、焦りは禁物だ。「走っている時には(足の痛みが)気になる」と明かし「モヤモヤしたまま、痛みが残ったまま無理やり試合に出ても、結果につながらなきゃ意味がない。中途半端に戻っても、チームとしても良くないと思う。自分の中で言い訳できない状態でいきたい」と、万全の状態で一軍に戻る青写真を描いている。
上林は沖縄キャンプのグッズ売り上げで1位を記録し「ドラゴンズ推しメンコンテスト2026」でもトップに立った人気者。その男がバンテリンドームに戻れば、ベンチにもファンにも火が付くのは間違いない。
奇跡の終盤戦へ望みをつなぐためにも、井上竜は背番号51の帰還まで食らいつくしかない。












