米国防総省が12日、「UFOファイル」第3弾を公開した。機密解除文書には、南部アフリカの空港上空で目撃されたUFOらしき物体や、米国上空に出現した不可解な発光オーブの事例が含まれていた。しかし、5月8日に公開された第1弾、同22日の第2弾の文書と同様、今回公開された72点の資料にも、NHI(ノン・ヒューマン・インテリジェンス=非人間的知性)との遭遇を示す決定的な証拠は含まれていなかった。英紙ガーディアンが先日、報じた。

 ピート・ヘグセス国防長官は、「今回の公開は、トランプ政権が前例のない透明性に真剣に取り組んでいることを示している」と述べた。

 しかし一方で、国防総省は今回も「これらはすべて未解決事案である」との注意を繰り返している。政府は「観測された現象の正体について決定的な判断を下すことはできない」としている。

 米誌「アトランティック」の上級編集者アダム・カーシュ氏は先月、「真実はまだそこにある(ザ・トゥルース・イズ・スティル・アウト・ゼアー」と題したコラムで、公開資料について皮肉を込めて、「白黒のぼんやりした映像はたくさんあるが、宇宙船らしく見えるものは一つもない」と評した。

 国防総省は今後もUFOファイルを公開するとしているが、具体的な日程は明らかにしていない。そのため、トランプ大統領が今年2月に命じたUFOファイル公開が、当時政権が直面していた悪材料から世間の目をそらすための目くらましだったのではないかとの臆測も呼んでいる。

 批判派は、今回のファイルに軍人やNASA宇宙飛行士による曖昧な証言まで含まれていることを問題視している。

 1960~70年代のアポロ計画中、宇宙飛行士が謎の光を見たと報告した例も収録されているが、専門家によれば、その少なくとも一部は宇宙船の窓に反射した太陽光で容易に説明できるという。

 米誌「スケプティック・マガジン」発行人のマイケル・シャーマー氏は今月のユーチューブ番組で、「こうした〝肩書による権威付け〟が、この問題に不必要な信頼性を与えてしまった」と指摘した。

 そして、「以前はアルミホイル帽子をかぶった変人たちの話だったのが、『海軍パイロットが言っている』となったことで印象が変わった」と語った。