熊本県の宇城市と氷川町で28日午後4時27分ごろ、最大震度7を観測する「令和8年熊本地震」があった。熊本市中央区の熊本城の石垣の一部が崩落、上益城郡嘉島町のイオンモール熊本の施設内で爆発が発生した。イオンモールでは人が閉じ込められているとみられ、消防や自衛隊が救助活動を行っている。

 気象庁によると、震源地は熊本県熊本地方で、震源の深さは約16キロ。地震の規模はマグニチュード7・1と推定される。2016年4月16日の「平成28年熊本地震」の震源地から約20キロ離れた場所が今回の震源地で、同じ布田川・日奈久断層帯に関連する地震とみられる。

 イオンモール熊本ではドンという爆発音とともに白煙が上がった。建物が吹き飛んだかのようにボロボロとなっており、2階部分が崩落したという。地震による倒壊ではなく、建物の2階で爆発が発生したとみられる。火災は確認されていない。

 地震発生直後に、来店客約200人と従業員の避難を開始し、その後の爆発時点でも建物内に取り残されていた人がいたため、多くの人が閉じ込められたとみられる。従業員20~30人が安否が分からない状況。救助された4人が病院に搬送され、意識はあるという。

 16年4月の熊本地震でも、県内最大級の商業施設イオンモール熊本は被害を受けていた。店舗内の商品が棚から大量に落下、天井材や照明設備の一部が損傷。さらに駐車場や建物周辺に亀裂が発生するなど、大きな被害を受けたため、施設は全面休業となった。安全確認と応急復旧を進めながら、生活必需品を扱う店舗から段階的に営業を再開。同年夏に全館営業を再開した。

 震災後は、防災イベント、復興フェア、被災地支援イベントなどを継続して開催。災害時には避難場所や物資供給拠点としても機能し、地域インフラの一つとして重要な役割を担っていた。それだけに今回の被害にショックが広がっている。

 また、熊本県の象徴ともいえる熊本城も再び被害に遭った。28日の地震で、石垣の一部が崩落。石垣から大量の土煙が上がる様子を撮影した動画が拡散した。復旧途中だった石垣が再び被災した可能性がある。

 16年の熊本地震では、石垣の約3割が崩落または大きく変形し、しゃちほこが落下、重要文化財13棟すべてが被災した。しかし、天守閣そのものは倒壊しなかった。

 地震発生から約2か月後の同6月、復旧工事が本格的にスタート。〝元の姿に忠実に戻す〟ことを基本方針とし、崩れた石を1個ずつ番号管理、3D測量などを組み合わせながら進められた。18年3月に制定された熊本城復旧基本計画によると、完全な修復には約20年間を要するとされた。

 しかし、想定以上に石垣損傷が多く、文化財修復には時間を要するため、熊本市は22年に全面復旧を2052年度ごろへと見直した。そして、現在、石垣や櫓などの修復工事が続いていた。

 熊本城はこれまで10年かけて少しずつ復旧を進め、〝復興の象徴〟として多くの観光客を迎えていた中、再度の地震被害となった。