国家公務員宿舎の老朽化が問題となるなか、リノベーション工事を行った宿舎の部屋が10日、初めて公開された。
国家公務員宿舎は全国に約16万戸あるが、そのうちの約2万3000戸が築50年以上の宿舎で老朽化が進んでいる。視察した佐藤啓官房副長官は、公務員宿舎の整備は「喫緊の課題だ」と語った。
家賃はリノベーション前の月額4万円弱から4万円半ばへと値上げしたという。安い家賃の一方で、老朽化した宿舎に「住環境を整えないと優秀な人材が集まらない」など同情の声が寄せられている。
そこで松本昌平氏に話を聞いた。松本氏は総務省などのキャリア官僚を経て、42歳でお笑い芸人となり「元官僚芸人まつもと」の名で活動している。官僚時代は「嵐」の櫻井翔の父の部下を務め、現在は芸人と経営コンサルタントの二刀流で活動する。
かつて国家公務員宿舎に住んでいた松本氏は「築40年以上で風呂トイレ台所共同の6畳一間でした。風呂場の床のヌルヌルは本当に嫌でした。トイレの鍵のかかりが悪く、用を足している時に扉を開けられたこともあります」と苦笑いする。
宿舎のリノベについて「やって当然です。今、国家公務員が辞めまくってます。それで国も焦って、給料を僕のいた時代の1・5倍ぐらいに上げています。が、それでも流出が止まらない」と指摘する。
待遇を改善しても人材の流出が止まらないのはなぜか。11月13日に「ブラックエリート~不毛な激務に身を投じる人たち」(朝日新書)の出版を控える松本氏は、「著書でも触れていますが、今のビジネスエリートたちは自分の『市場価値』をどう高めるかを最重要視します。国家公務員同様、学生に人気のコンサルも過酷な仕事です。なのに、コンサルが敬遠されないのは『市場価値』が高まりやすいから。国家公務員は仕事が過酷で待遇も良くないのに、その苦労が市場価値にならない。つまり『成長』できない仕事なため、人材が離れました」と分析する。
宿舎同様に霞が関をリノベする必要がありそうだ。












