トランプ大統領は9日、共和党が開催した中間選挙に向けた党大会で演説し、11月3日の中間選挙で共和党が上下両院の多数派を維持すれば、米国の成人市民全員に5000ドル(約77万円)の「配当」を支給すると表明した。
トランプ氏は「成功した企業が株主に現金を分配するのと非常によく似ている」と説明。「われわれが勝てば、皆さんに5000ドルの『トランプ配当』を支給する。そして、われわれは勝つ」
ただし、5000ドルには条件もある。トランプ氏は「唯一の条件」として、5000ドルは米国内で使わなければならないと言い、「カナダに行って使ってほしくない。中国やドイツに行って使ってほしくもない」と強調した。一方、国外での使用をどのように制限するのかなど、具体的な仕組みについては明らかにしなかった。
米国勢調査局の推計を基にすると、米国には約2億4500万人の成人市民がおり、実施すれば1兆2000億ドル(約185兆円)を超える巨額の財源が必要となる。財源には関税収入を充てる案があるという。
米国事情通は「5000ドル給付は、決して絵空事ではありません。確かに単年度の関税収入だけでは必要な1兆ドル超を賄えませんが、不足分を国債発行などで調達することはできます。共和党が上下両院を押さえ、議会が必要な歳出を承認すれば、巨額ではあるものの、資金を用意して実施すること自体は可能です。コロナ禍には巨額の財政赤字を抱えながら現金給付を実施した前例もあります。つまり問題は『5000ドルを配れるか』ではなく、『債務増加やインフレ再燃のリスクを承知で、そこまで巨額の給付に踏み切る政治的意思があるか』です」と指摘する。
トランプ氏が〝お金配り〟を公言したことは過去にもあるが、実現していない。












