北中米W杯決勝(19日=日本時間20日、米国・ニューヨーク)で、スペインが前回覇者アルゼンチンを延長戦の死闘の末に1―0で撃破し、2010年南アフリカW杯以来4大会ぶり2度目の優勝を果たした。一方、試合後のセレモニーで米国のドナルド・トランプ大統領による〝居座り問題〟が物議を醸している。

 表彰セレモニーでは、国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティノ会長とともにトランプ大統領が登場。大ブーイングの嵐となる中で、スペインの主将MFロドリ(マンチェスター・シティー)にトロフィーを授与した。

 ここでお役御免のはずが、トランプ大統領はなぜかスペインイレブンとともに表彰台に居座り。スペインの選手やインファンティノ会長から促されてようやく動くも、壇上の端に移動しただけで、優勝国の特権である記念撮影に収まる異例の事態に発展した。

 英紙「ミラー」が「トランプがまた乱入」などと報じるなど世界中のメディアが非難。そして米国唯一の全国紙「USAトゥデー」も猛批判を展開した。

 同紙はトランプ大統領の表彰式居座りに関する緊急論評を掲載。「国の指導者が自国で開催される大規模なスポーツイベントに出席することは問題ではない」と前置きした上で「しかし決勝戦を観戦することと、それが我々の敬愛する指導者を称賛するための見世物になることには違いがある」と痛烈に糾弾した。

「昨夏のクラブワールドカップ決勝を含む他の主要なスポーツイベントでの彼の存在や、アメリカ代表の快進撃の雰囲気を一変させたことから、トランプ氏は今回の決勝も自分中心にしようとしていることがうかがえる。案の定…インファンティノ会長は折れて、トランプ氏がトロフィー授与を手伝ってもいいと言っていた。数か月前には『誰にも』触らせないと主張していたにもかかわらず、触らせてあげようというのだ。ところが、トランプ氏はステージから降りるどころか、スペインの選手たちの周りをうろつき続けた。インファンティノ会長は彼を促そうとしたが、トランプ氏は数秒間動こうとしなかった」とFIFAのトップがトランプ大統領の〝言いなり〟になっている状況を批判した。

「インファンティノ会長がようやくトランプ氏をメインステージから降ろすことができた後も、トランプ氏は表彰台の低い段に立ち止まった。スペインの祝賀ムードの中心にはいなかったものの、選手たちが紙吹雪を浴びる瞬間を共に過ごし、その喜びをかみ締めていた。彼はどうしようもなかったのだ。トランプ氏は飽くなき承認欲求を持っており、インファンティノはFIFAの至宝を犠牲にしてでも、喜んで彼の欲求を満たしてきた」と厳しく追及した。

 米国代表FWフォラリン・バログン(モナコ)を巡る〝介入問題〟など物議を醸し続けてきた。北中米W杯はトランプ大統領のための大会として記憶されそうだ。