米マサチューセッツ州など北東部のニューイングランドと呼ばれる地域上空で米東部時間5月30日午後2時過ぎ、〝隕石〟が爆発した。火球が出現し、巨大な衝撃波(ソニックブーム)が発生して大気と地面を揺らした。国防総省の「UFOファイル」公開でUFOへの関心が高まる中での騒動となった。
マサチューセッツ州ウォータータウン警察署は「住民から大きな爆発音を聞いたとの通報が多数寄せられています。この音は州東部の広い範囲で聞かれました。発生源は不明ですが、現時点で危険に関する報告はありません」と声明を出した。
結果として火球だった。米国流星協会によると、今回のものは通常の火球より明らかに大きく、直径は約90センチほどあったという。
ちなみに、宇宙空間にある隕石のもと(メテオロイド=流星体)が大気圏に突入して光ると流星(メテオ)といい、流星の中で特に明るいものを火球(ファイヤーボール)という。大気中で燃え尽きずに地表に到達したものを隕石(メテオライト)と呼ぶ。今回は爆発して燃え尽きたため、隕石となった可能性は低いようだ。
NASAは「流星は、マサチューセッツ州北東部およびニューハンプシャー州南東部の上空、高度約64キロで分裂したとみられます。分裂時に放出されたエネルギーはTNT火薬約300トン分に相当すると推定されており、これが大きな爆音の原因です」と説明した。
宇宙ゴミや人工衛星の破片などではなく、自然由来の天体だったようだ。
かなり高い高度で爆発したため地上に被害は出なかったが、今回の火球は時速約12万キロ、音速の約100倍で飛行しており、爆音がすさまじかった。
米国では国防総省が5月8日、同22日に機密解除した「UFOファイル」を公開し、6月12日にスティーブン・スピルバーグ監督のUFO映画「ディスクロージャー・デイ」が公開される。何かとUFO、宇宙人に注目が集まっている時期だけに、今回の火球は衝撃だったようだ。
一部メディアは「流星がNASAの沈黙をめぐる宇宙人隠ぺい論を引き起こした」という見出しで、爆発の正体が不明のまま数十分間、情報が錯綜したため、SNSで宇宙人隠ぺい説が広まったことを報じた。
NASAなどから正式に流星だったという発表があったものの、SNSユーザーの一部が「なぜNASAから事前警告がなかったのか」「政府はまたUFOを流星と言い換えている」「政府は国民が疑問を持つ前に、空の異変をすべて流星として片付けようとしている」などのウワサが広がってしまった。
UFO事情通は「SNSは情報伝達スピードが早すぎます。原因不明の大爆音があり、原因不明のまま火球の映像がSNSで拡散したため、UFO説や宇宙人隠ぺい論が広まってしまった。UFOファイル公開によって高まった不信感や期待感が今回の火球騒動のUFO説を増幅したのでしょう」と指摘している。












