日本時間20日未明に始まるサッカーW杯北中米大会決勝戦・アルゼンチン対スペイン。両国の政権トップを比べると、アルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領とスペインのペドロ・サンチェス首相が、ドナルド・トランプ米大統領との距離感で好対照をなす。決勝戦は米国で行われ、トランプ氏は勝者へのトロフィー授与に加わる予定だという。

 ミレイ大統領は過激な言動から「アルゼンチンのトランプ」と呼ばれ、昨年1月のトランプ氏2期目の大統領就任式に他国首脳として異例の出席をしている。昨秋の中間選挙ではミレイ氏与党に有利な〝口先介入〟を行い、与党が勝利するとミレイ氏を祝福した。

 アルゼンチンの大黒柱リオネル・メッシもトランプ氏のお気に入りとみられる。メッシが所属する米インテル・マイアミがMLS杯を制し、チームは3月にホワイトハウスを訪れた。当時の報道によるとトランプ氏はあいさつで、表敬訪問を受けるにあたって息子バロン氏からメッシについて話があり、やり取りしたことを明かした。「世界中どこでも、どのチームにも行けるのに、マイアミを選んだ」とメッシに向けて語ったという。

 一方のスペインに対してトランプ氏は冷淡だ。今月開かれた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議の際、スペインとの貿易を全面停止する意向を示したことがニュースになった。背景には、対イラン戦争で米軍に基地使用を認めず、トランプ氏の怒りを買ったことがある。「相手にするだけムダ」などと同盟国をこきおろした。サンチェス氏はかねて米国のイラン攻撃を批判。防衛費の対GDP比が低いことも、対米関係ではマイナス材料となっている。

 トランプ氏は昨年のクラブW杯決勝を観戦後、国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティノ会長とともにチェルシーに優勝トロフィーを授与した。今回も同様の予定だが、スペインが優勝したら敬意をもって祝福するのか?