中国のスパイだったとして起訴されたカリフォルニア州アルカディア市の元市長アイリーン・ワン被告(58)が連邦地裁で行われた罪状認否で罪を認めた。米紙ニューヨーク・ポストが先日、報じた。
ワン被告は司法省との司法取引に応じ、29日に有罪答弁を行い、自身が中国の非合法な代理人として活動していたことを認めた。
検察によれば、ワン氏は2020年から2022年にかけて、中国政府と協力して米国内で偽ニュースサイトを運営し、中国のプロパガンダを拡散していたことを認めた。
ワン被告は2022年11月、ロサンゼルス郡サンガブリエル・バレーにあるアルカディア市の市議会議員に当選した。同市では、市議会議員の中から1人が市長に選ばれる制度となっており、ワン被告が市長になった。
ワン被告は当時の婚約者、ヤオニン・〝マイク〟・サン受刑者とともに、「USニュースセンター)」というウェブサイトを運営していた。このサイトは中国系アメリカ人向けニュース媒体を装っていたと、裁判資料は記している。
しかし実際には、2人はこのサイトを通じて中国政府の指示を遂行していた。
司法取引文書によると、ワン被告とサン被告は中国政府からの「指令を実行」し、中国を称賛するプロパガンダ記事を掲載。その上で、記事の閲覧数を示すスクリーンショットを中国側へ送り、活動報告を行っていたという。
サン受刑者は2024年、中国政府の秘密工作員として活動した罪で逮捕・起訴され、その後、懲役4年の判決を受けた。
今月初め、司法省はワン被告に対する「未登録の中国政府代理人」としての連邦起訴内容を公表するとともに、本人が署名した司法取引合意書も公開した。
起訴内容が公表された後、ワン被告は市議会を辞職し、市長職も退いた。
米連邦検事局のビル・エッセイリー筆頭代理検事は司法取引発表の中で「外国政府のために秘密裏に活動する者は、わが国の民主主義を損なう存在だ。今回の司法取引は、中国がわれわれの制度を腐敗させようとする試みに対抗し、祖国を守るというわれわれの決意が実を結んだ最新の成果である」とコメントした。
また、FBI防諜・スパイ対策部門のローマン・ロジャフスキー副局長は「これは明確な警告となるはずだ。外国政府の代理としてわれわれの民主主義に影響を与えようとする者は、必ず特定され、捜査され、法の裁きを受ける」と述べた。
アルカディア市によると、市議会は先週、ポール・P・チェン市議を次回選挙が行われる2026年11月までの市長に任命した。
ワン被告の量刑言い渡しは10月6日に予定されている。有罪となれば、連邦法上の最高刑として禁錮10年が科される可能性がある。












