中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領は20日、北京で会談した。習氏は「混沌とした世界に安定をもたらしているのは、まさにモスクワと北京の関係だ」と述べ、プーチン氏は、両国の貿易額が25年間で30倍以上に増加したことを明らかにした。

 香港など中国メディアとロシアメディアの報道を総合すると、現在の世界は米中ロの3大国がリードしているという論調がある。

 ロシア事情通は「親プーチンの過激なメディアでさえ、『中米ロ』の3大国と序列を記しました。ウクライナ戦争後、西側の制裁で欧州市場を失ったロシアは、中国へのエネルギー輸出や人民元決済、中国市場への依存を深めており、ロシアの中国依存が急速に強まっているということでしょう」と語る。

 依然として、基軸通貨はドルであり、世界金融システムを支配しているのは米国だ。一方で中国も巨大市場を持ち、世界最大級の製造業やレアアース供給など、超大国となった。世界的には、米国一極体制が崩れ、〝米中2極体制〟になったという見方も少なくない。

 実際、昨年12月にフランスのマクロン大統領、今年1月に英国のスターマー首相、同月にカナダのカーニー首相、2月にドイツのメルツ首相、そして、先日は米国のトランプ大統領が訪中している。そして、今回、プーチン氏が訪中した。

「今年前半に各国首脳の訪中を詰め込んだのは、中国としては、〝中国が世界外交のハブになっている〟という演出もあると見られます。実際にロシア、そして欧州は力を失い、世界秩序の再編が進んでいることは確かです」(同)

 この〝中国詣で〟ラッシュに中国は有頂天となっている。一部中国メディアは「各国が競って訪中しているのは、中国主導の〝準朝貢体制〟が形成されつつあることを意味するという見方もある」と報じている。

 中国事情通は「準朝貢体制とは、『朝貢』のような完全な上下関係ではなく、相対的な国力差を認めた階層秩序です。トランプ政権下で米国の信頼が低下し続ける中で、中国は経済力を強め、世界への影響力を強めたのです」と指摘する。

 とはいえ中国も不動産不況、若年失業率高止まり、人口減少など、弱点は多く、この先の世界秩序がどうなるかは不透明だ。