ドジャースが目指す〝3連覇街道〟に、見過ごせない火種が浮かんできた。チームは19日(日本時間20日)、敵地クアーズ・フィールドでのロッキーズ戦に6―9で逆転負け。「トゥルー・ブルー・LA」と「ドジャース・ビート」のドジャース専門メディアや、米紙老舗誌「スポーツ・イラストレイテッド」の電子版「ON SI」がそろって焦点を当てたのも、佐々木朗希投手(24)とエドウィン・ディアス投手(32)に広がる不穏な空気だ。

 先発した佐々木は3点リードを背負いながら、4回2/3を7安打3失点、2四球2奪三振。またも5回を投げ切れなかった。今季は4試合で0勝2敗、防御率6・11、17回2/3で12四球。序盤は抑えても、試合が進むと制球と球威が揺らぐ傾向が続く。

 侍ジャパンの第6回WBCメンバーには大谷翔平投手(31)、山本由伸(27)が名を連ねた一方、佐々木は代表から外れて調整に充てた。それでも結果が伴わない現状は「育成中」で済ませにくい。左肩故障により負傷者リスト(IL)に入っているブレイク・スネル投手(33)が不在でローテに逃げ道がないことも、かえって重さを増している。

 そして、より直接的な火種がディアスだ。昨オフにメッツから3年総額6900万ドル(約109億5000万円)で加わった新守護神は、この日8回に登板して一死も奪えず、3安打1四球3失点。今季は7試合で4セーブを挙げながら、防御率10・50、WHIP2・33まで悪化した。

 球団はILリスト入りではなく「日々の状態を見ながら」と説明するが、平均球速は昨季の97・2マイル(約156・4キロ)から今季95・7マイル(約154キロ)へ低下。この日の最速は92・8マイル(約149・3キロ)にまで落ち、ロバーツ監督が「少し心配になる」と口にしたのも当然だろう。ディアスは古傷の右ヒザに不安があることも漏らしており、そう簡単にコンディションが回復すると思えず楽観視は全くできない。

 昨季の世界一連覇を支えたドジャースには、本来なら不振の1人や2人を吸収できる層の厚さがある。だが、5回の壁を越えられない佐々木と、9回どころか終盤の火消しすら任せにくいディアスが同時に不安定ぶりを露呈しているとなれば話は違う。

 大谷、山本が結果で前を走る中、3人目の日本人・佐々木が置いていかれる構図も見え始めた。このままなら2人は切り札ではなく連覇への不良債権、そしてベンチが抱える「2つの爆弾」にもなりかねない。