中日が大ピンチを迎えている。1日の巨人戦(バンテリンドーム)も5―6で敗れ、これで悪夢の開幕5連敗。12球団で唯一の未勝利となり、単独最下位に転落した。逆襲へ何が必要なのか。4月の連敗地獄を乗り越えて優勝した1988年の星野仙一監督時代を知るOB・金山仙吉氏(74)が、井上一樹監督(54)に求めるものとは――。
開幕の広島3連戦に続き、2カード連続の負け越しが決まった。試合後、井上監督は「連敗が続いてしまうと揶揄(やゆ)されるというか(いろいろと)言われるのは当然。そこで矢面に立つのは僕で十分」と語り、開幕ダッシュ失敗の責任を一身に背負い込んだ。
球団創設90周年イヤー。さらに開幕前の順位予想でも中日のAクラス入りを推す声は多く、2012年以来のクライマックスシリーズ進出、11年以来のリーグ優勝へ期待は高まっていた。開幕前には球団史上最高ともいえる盛り上がりを見せていただけに、まさかの未勝利スタートに名古屋の街には急速に失望ムードが広がりつつある。
ただ、そんな状況だからこそ「シーズンは始まったばかり。井上監督は88年の星野監督のようにどっしり構えとけばいいんだよ」と提言するのが、OBで星野監督の側近でもあった金山氏だ。88年は星野監督の第1次政権2年目で、リーグ優勝を果たしたシーズン。しかし、その年も今季と同じように開幕ダッシュには失敗していた。4月は4連敗が1度、3連敗が2度あり、5勝11敗の借金スタート。首位・広島に8ゲーム差をつけられる最悪の滑り出しだった。
当時、星野政権で二軍バッテリーコーチを務めていた金山氏によれば、「開幕から連敗続きでも星野監督は〝50敗しても優勝できる〟と悠然と構えていた」という。それだけに「あの頃は130試合制だけど今は143試合あるんだから、60敗しても優勝のチャンスは十分ある。あせる必要はない。チームの中に不安な気持ちが出ないようにするのが大切」と、井上監督にも泰然自若の姿勢を求めている。
チームの逆襲ムードを高めるには、救世主的な存在も欲しい。金山氏が注目しているのは、投手転向5年目のシーズンを迎えた根尾昂投手(25)だ。「根尾がマウンドに上がるだけで球場の雰囲気が変わる。今日も2―4と2点負けていた7回の場面で根尾を投入してもよかった。もし逆転して根尾が勝ち投手になればチーム全体のムードが一気に高まるはず。もっと大胆にいかないと」と、今季まだ登板機会のない根尾の積極起用を訴えた。
開幕5連敗とはいえ、首位・ヤクルトとはまだ4・5ゲーム差。井上竜はここから、88年のような逆襲を見せられるか。












