中日は27日の広島戦(マツダ)で延長10回、5―6でまさかのサヨナラ負け。9回4点リードでマウンドに上がったアブレウが追いつかれると、延長10回に6番手・勝野が勝田にサヨナラ打を浴びて勝てたはずのゲームを落とした。

 試合後の中日には重苦しい空気が漂ったが、さらに痛かったのがWBCで大活躍した〝代役守護神〟がわずか1試合で一軍からいなくなることだ。アブレウはカリステとルイス通訳に両脇を支えられて帰りのバスに乗り込んだ。井上監督は「ぎっくり腰をやっていたみたいで。投げている途中でおかしいというか異変があったらしく。それを早く言ってほしかったんだけど…。確かに手投げしているなと思ったんだけど、ぎっくり腰になったら明日は難しいと思う。1日2日で治るものじゃないから、取りあえずアブレウは抹消の形になるかな」と戦線離脱を明らかにした。

 アブレウはWBCでベスト4に進出したドミニカ共和国のリリーフとして大活躍。9日の1次ラウンドD組・オランダ戦(ローンデポ・パーク)と準々決勝の韓国戦(ローンデポ・パーク)に登板すると、オランダ戦では2回を投げて1安打無失点4三振、韓国戦でも2回パーフェクト3三振と完璧な投球を披露していた。

 世界を相手に堂々たるピッチングを見せていただけに井上監督は左脇腹痛で開幕アウトとなった松山の代役としてアブレウを開幕から守護神に任命。松山が戻るまで9回を任せるつもりでいたが、そのもくろみは早くも崩れ去ってしまった。

 松山は4月中旬までに一軍復帰するものと見られているが、それまで勝ちパターンでのリリーフ陣をどのように運用していくのか一から再考を迫られてしまったのは大誤算。開幕戦快勝でスタートダッシュを決めるはずが、まさかの逆転サヨナラ負け。中日に暗雲が立ち込めてきた。