派手な打者ばかりが注目をさらう時代でも、結局は先発投手がシーズンの命運を握る。米スポーツ専門局「ESPN」(電子版)は31日(日本時間1日)、同局のカイリー・マクダニエル記者による「2026年MLBトップエース予想」を公開し、タリク・スクバル投手(29=タイガース)を1位、ポール・スキーンズ投手(23=パイレーツ)を2位に選出した。記事中でもこの2人は「どちらか迷ってしまうほどの選択肢」と位置づけられており、今のメジャーで別格扱いされていることが分かる。

 その中で、見逃せないのが4位に入ったドジャース・山本由伸投手(27)だ。ESPNは昨年のワールドシリーズMVPに輝いた日本人右腕について、今や「伝説的」とも評される柔軟性と運動能力に加え、卓越したフォーシームとスプリットの組み合わせ、さらにレインボーカーブやカッター、スライダー系まで含めた球種の厚みを高く評価。「さらに上位に食い込めない唯一の要因は投球回数かもしれない」と分析した。逆に言えば、イニングさえ積めば頂点争いに手が届くという見立てでもある。

 3位にはギャレット・クロシェ投手(26=レッドソックス)、5位にはクリストファー・サンチェス投手(29=フィリーズ)が並んだ。だが、ここで目を引くのは山本が「日本人でMLB先発陣の最強枠に食い込めるのか」という疑問を完全払拭し、そのトップ5に名を連ねる投手として堂々と扱われている点だ。しかも、このESPNの評価は球団幹部やスカウトの意見を土台にしたランキングだ。これは話題先行の持ち上げではなく、現場レベルが本気で認めている証拠と言っていい。

 しかも、この順位は決して「ご祝儀」ではない。スクバル、スキーンズの2強は確かに強烈だが、そのすぐ下まで山本は迫っている。名の売れたベテランや剛腕が並ぶ中で、ドジャースの日本人右腕はもはや「エース格」となっていることを証明している。むしろ油断している他球団のエース候補たちの方が、先に振り落とされることになるかもしれない。今後の成り行きが、非常に楽しみだ。