日本ハムの新庄剛志監督(54)が、今季の開幕ダッシュへ向けて「固定」よりも柔軟性を重視した総動員態勢に踏み切ろうとしている。
就任以降、新庄監督はチームづくりの理想像として、各ポジションに不動のレギュラーを置く「固定」をたびたび口にしてきた。だが、今季は様相が異なる。ここにきて指揮官は、選手を適材適所で使い分けながら序盤戦を乗り切る構えを鮮明にし始めた。
背景にあるのは想定以上に激化したチーム内競争と、それによって底上げされた戦力だ。日本ハムはここ数年で着実に地力を高め、昨季はCSファイナルを含めリーグ優勝と日本一に輝いたソフトバンクを最後まで追い詰めた。今季はその土台を維持した上で、投手陣、野手陣ともに新たな厚みも加わった。ならばレギュラーを早々に固定するより、状態のいい選手を機動的に起用した方が、むしろ戦力を最大化できる。新庄監督が、そう判断したとしても不思議ではない。
その意図は、26日に敵地みずほペイペイドームで行われた開幕前日練習にもにじんだ。新庄監督はグラウンドで自ら声を張り上げ、野村、西川、矢沢、吉田らの守備位置を次々と変更。誰がどこで先発してもおかしくないほど複数パターンを試し、開幕へ向けた〝布陣の幅〟を最終確認していた。
福岡入りした25日には自らレンタカーを運転し、幼少期を過ごした旧実家周辺を散策。地元のちゃんぽんも久々に口にしたという。エビ、カニのアレルギーもあって「麺4本ぐらいしか食べていないけどね」と振り返ったが、さまざまな具材が溶け合うちゃんぽんのように、今の日本ハムもまた多彩な戦力が混ざり合うチームだ。
5年目の新庄政権は、固定ではなく融合で勝負に出る。〝ちゃんぽん布陣〟こそが、開幕ダッシュの原動力になるかもしれない。












