新日本プロレス13日の大阪大会で、極悪軍団「ハウス・オブ・トーチャー(H.O.T)」の高橋裕二郎(45)が、海野翔太(28)からグローブを受け取り、両者の距離が一気に縮まった。

 現在開催中の「NEW JAPAN CUP(NJC)」で1回戦シード扱いとなった裕二郎は、2回戦(14日、名古屋)で海野と激突する。少年時代に裕二郎とキャッチボールをした思い出を引きずる海野からは、前哨戦を通じてグローブを差し出され続けてきたが、当然のように拒絶。12日高松大会では「20年以上前か、ガキの翔太とキャッチボールした記憶、やっと思い出したよ。でもよ、あんなのお前のパパ(レッドシューズ海野レフェリー)にお願いされてよ、パパのご機嫌取りでやっただけだよ」と、身もフタもないコメントを残していた。

 この日の大会ではチェーズ・オーエンズと組んで海野&安田優虎と対戦した。試合前にまたも海野からグローブを差し出されるも、これはオーエンズが襲撃して阻止。試合もオーエンズが安田をラストテスタメント(変型ドライバー)で沈めてH.O.Tに凱歌が上がった。

 決着後、諦めない海野がグローブを渡そうとすると、オーエンズが阻止に入る。ところがついに海野の思いが届いたのか、裕二郎はなんとこれを受け取り、オーエンズを突き飛ばして一人で退場した。

海野翔太から受け取ったグローブを手に、リングを後にする高橋裕二郎
海野翔太から受け取ったグローブを手に、リングを後にする高橋裕二郎

 グローブを手にバックステージに現れた裕二郎は「全部思い出しちゃったよ。キャッチボールだけじゃねえよ。一緒にカラオケ行ったこととか、一緒にゲームセンターに行ったこととかよ」と〝海野少年〟との思い出を回想。「アイツが俺に相談してきたんだよ。『裕二郎兄ちゃん、俺、将来プロレスラーになりたいんですけど、どうしたらいいですか?』って。どう答えたかは覚えてないけど、アイツは今こうやって立派なレスラーになってるよな。これマジ」と、まるでつき物が落ちたかのような晴れやかな表情を浮かべた。

 これには海野も大感激。「うれしいです! 自分の気持ちが届いたかのような…俺はただ、あのころの強くて、優しくて、カッコイイ、そんな裕二郎兄ちゃんを見たいんだ。どういう意図でグローブを受け取ったのか俺には分からないけど、裕二郎兄ちゃんの心の中にはまだ熱いものが秘めてるんじゃないですか」と、裕二郎の〝改心〟を確信しながら、名古屋決戦へ腕をぶしていた。