【目撃】ヤクルト春季キャンプ(24日、沖縄・浦添)で、メイングラウンドの外野寄りからひときわ元気な声が響いた。野手陣がメディシンボールを使い、ラグビーのようにパスを回しながらチーム形式で競い合うメニュー。活気の中心にいたのは、助っ人コンビのホセ・オスナ内野手(33)とドミンゴ・サンタナ外野手(33)だ。

 日本球界で長くプレーする外国人選手は、全体練習を外れて別メニューで調整していても不思議はない。だが、2人は率先して声を出し、パスを呼び込み、走っては笑う。ゴールにたどり着くたびにガッツポーズをつくり、チームメートとハイタッチで喜びを分かち合う姿は、まるで勝利をつかんだかのような熱量だった。

 ところが周囲の盛り上がりとは裏腹に、どうやら2人が入ったチームは最下位だった様子。その直後にコーチから告げられたのは、追加の罰ゲームメニューだった。それでも表情は曇らず、最後まで声を絶やさない。悔しさをも飲み込み、空気ごと前に進めてしまう――。中南米出身者らしい陽気さでチームを引っ張るこの気質こそ、異国の地で結果を積み上げてきた理由の一端なのかもしれない。(ペン&カメラ・北川智康)