下馬評は散々でも…。低迷を続けるヤクルトが台風の目になるかもしれない。昨季はセ・リーグ最下位に沈んだ上、絶対的主砲だった村上宗隆内野手(26)がホワイトソックスに移籍。今季の順位予想も厳しいものとなっているが、新たに指揮を執る池山隆寛監督(60)率いる新チームがすべてを覆す可能性を秘める〝共通点〟とは――。
8日の沖縄・浦添キャンプではライブBPが行われ、ドラフト1位ルーキーの松下歩叶内野手(22=法大)が豪快アーチ。これには池山監督も「初の実戦形式で、あれだけバットを振れたところも評価できる」と〝令和のブンブン丸〟出現の予感に目を細めた。
ニューカマーの活躍は言うまでもなく朗報だが、チームが現在置かれている立ち位置は依然として厳しい。昨季は最下位に終わった上に、村上も米球界へ流出。現時点での順位予想では「ヤクルト=最下位」との声が圧倒的だ。それでも球界内にはこんな〝定説〟も根強く存在する。
「下馬評が低い年のヤクルトには気をつけろ」。古株の同球団OBは「このチームは『下馬評の低かった年に突如強くなって一気にリーグ優勝まで駆け上がる』パターンばかりを繰り返している」と振り返る。2001年の若松政権時、15年の真中政権時、そして21年の高津政権時に果たしたリーグ制覇はいずれも「開幕前はBクラス予想が大半だった」と語る。
そして、この3度の優勝時は2つの共通点があるという。圧倒的な中心打者の出現に伴う打線の活発化と、安定したブルペン陣の存在だ。
01年は新助っ人のラミレスが打率2割8分、29本塁打、88打点と好成績をマーク。絶対的守護神の高津臣吾を中心に五十嵐亮太、石井弘寿らの救援陣も奮闘した。15年は山田哲人がトリプルスリーを達成するなど大ブレークし、バーネットがリーグ最多の41セーブ、オンドルセクもリーグ1位タイの33ホールドで僅差の試合を拾い続けた。
記憶に新しい21年は村上が39本塁打をマークし、4番としての地位を確固たるものにし、マクガフが来日3年目でクローザーに定着して清水昇、田口麗斗らのセットアッパー陣も機能した。
そうした観点からすれば、今季のヤクルトの救援陣に星、荘司、大西らと質量がそろいつつあることは明らかなポジティブ要素。あとは村上が不在となった打線の軸になる長距離砲が出現するかどうかだが…。その候補が松下になるのか。勝負事は下駄を履くまで分からない。












