日本ハムの新庄剛志監督(54)が、激化する「外野レギュラー争い」に頭を悩ませている。今春キャンプ前は右翼に鉄壁の守備を誇る万波中正(25)、中堅に球界屈指の俊足・五十幡亮汰(27)、左翼に一発長打が持ち味の水谷瞬(24)を据える布陣が有力視されていた。

 ところが実戦が進むにつれ「第4の外野手」と目されていた二刀流で俊足の矢沢宏太投手(25)が安打を量産。17日の中日との練習試合(名護)でも一発を含む2安打2打点と結果を残し、一気に定位置争いへ割って入った。外野は5年ぶりに古巣復帰した西川も含めて、一層の激戦ムードに――。結果次第では「レギュラー安泰」と見られていた万波ですら、出場機会を失いかねない状況だ。

 新庄監督は日頃から「五十幡君と矢沢君を並べると足があるから。面白みはあるよね」と俊足コンビの1、2番に関心を示し、これまでも起用を試してきた。もっとも両者は課題の打撃で精彩を欠く場面があり、絶対的なレギュラーの座はつかめずにいた。

 だが、今季は矢沢がキャンプ序盤から打撃で猛アピール。呼応するように五十幡も快音を増やし、17日の試合では2安打をマークした。開幕までに当初の想定が、塗り替わる可能性も十分ある。

 この日の試合で新庄監督に代わり「代行監督」を務めた森本稀哲外野守備走塁コーチ(45)も、指揮官の胸中を代弁するように語った。

「僕は(外野の)レギュラーは誰でもいいと思っている。水谷君、万波君、西川君を含め誰が出てもいい。ただ、相手チームとして一番嫌なのはまず足が速い選手じゃないですか。そういう意味では彼ら(五十幡と矢沢)が打つ方で結果を残すことが、チームとしてプラスになる。そこが一番難しいところですけど、そうなると万波君とかもウカウカしてられなくなりますし。いい刺激になると思うので」

 いい意味で予測不能になりつつある日本ハムの外野陣。最終的に誰がレギュラーを勝ち取るのか。指揮官も含め首脳陣のうれしい悩みは、当分続きそうだ。