【イタリア・プレダッツォ発】新婚パワーで大躍進だ。ミラノ・コルティナ五輪ノルディックスキー・ジャンプ男子個人ラージヒル(LH)、初出場の二階堂蓮(24=日本ビール)が合計295・0点で銀メダル。男子ノーマルヒル(NH)、混合団体の銅メダルに続き、今大会3度目の表彰台に上がった。ジャンプ界の新星は、1月に2歳年上の一般女性・麗奈さんとの結婚を発表。元日本代表の父・学さん(59)は、息子の活躍の要因に愛妻の存在を挙げた。

 二階堂は1回目140メートルのビッグジャンプを決め、2位のドメン・プレブツ(スロベニア)に7点差をつけて首位に立った。しかし、2回目でプレブツが141・5の大ジャンプ。最終ジャンパーの二階堂は136・5メートルと飛距離を伸ばせず、逆転を許した。

 試合後に現地で見守った学さんから抱擁されると、思わず悔し涙。「めっちゃ悔しいです。あまり泣くタイプじゃないけど、父さんのことを見たら金メダルを見せたかったという思いが強すぎて。もう我慢できなかった」と言葉を詰まらせた。それでも、堂々の銀メダル。今大会は全ての種目で表彰台に上がり、すでにエースの風格を漂わせている。

 二階堂は父の影響で、小学2年で競技を始めた。昨季はW杯個人総合19位だったが、今季個人第14戦(オーストリア・インスブルック)で初優勝。個人総合3位で初の夢舞台に臨んでいる。飛躍の要因について、学さんは「多少の波はあるけど、悪いところがぐっと狭まった。成功率が高くなって、いいジャンプで終わる方が多くなっている」と安定感のアップを挙げた。

 先月には自身のSNSで結婚を報告。二階堂は妻とのなれそめについて「2年半前ぐらいに飲み屋で会って、僕が酔いつぶれていたところを介抱してくれた。『面白いね!』みたいな感じで」と明かしている。

 父は結婚が競技に与える好影響について「やっぱりメンタル面だと思う。結婚もして、奥さんと(海外転戦中も)ずっと一緒に住んでいると聞いた。一人になる時間がないから、精神的に安心できているんじゃないかな。奥さんの支えは大きいと思う」と指摘。その上で「今季が終わってオフになったら、嫁さんも含めてゆっくり話をしたいですね」と一家の団らんを心待ちにした。

 16日(同17日)に行われる男子2人一組による新種目「スーパー団体」では、前回北京大会でNH金メダルの小林陵侑(29=チームROY)との〝Wエース〟で出陣予定。二階堂は「まだスーパー団体が残っている。今回の銀はすごい悔しいけど、切り替えていきたい」。愛する家族のためにも、表彰台の頂点で最後を締めくくる。