F1ハンガリー・グランプリ(GP=決勝26日)でアストンマーティンがついに待望の大幅アップデート(改良)を投入し、一気に強豪に匹敵する可能性が示されている。

 歴史的な低迷が続くアストンマーティンだが、いよいよ大型のアップデートを実施。これまでは〝F2レベル〟でダントツの遅さを露呈していたが、フリー走行1回目(FP1)ではフェルナンド・アロンソが13番手に〝躍進〟。上位勢に食い込めるポテンシャルを垣間見せた。

 英老舗モータースポーツ専門誌「モータースポーツマガジン」は、今後のアストンマーティンの逆襲に期待を寄せた。

「アストンマーティンの飛躍か? ニューウェイとホンダF1のアップグレードが完璧に機能すれば、アロンソはマクラーレンと戦うことになるだろう」と題して、強豪マクラーレンと渡り合えるレベルになると指摘した。

「これまで悲惨なほど低速だったアストンマーティンが今週末のハンガリーで初の性能向上アップデートを受けるにあたり、我々はどのような期待を持つべきだろうか?」と提起。そして「まず第一に、これは非常に大幅な車の改良だ」と太鼓判を押す。

 特に注目すべきは〝ホンダエンジン〟の覚醒だ。「(夏季)休暇直後にザントフォールト(オランダGP=決勝8月23日)でデビュー予定の改良型ホンダ製パワーユニットは、そのうちどれだけの差を埋めることができるだろうか」と同誌はクローズアップ。そしてこう詳説した。

「最高出力だけが全てではないが、一般的には、10馬力増えるごとにラップタイムが約0・25秒短縮されると言われている。ホンダの出力不足は約90馬力と推定されており、これが正確であれば、ラップタイムは約2・25秒短縮されることになる」と分析する。

 さらに「もしホンダがその不足分をすべて解消し、さらにブダペスト(ハンガリーGP)での空力アップグレードがQ2進出に必要な1・65秒分のタイム短縮に見合う効果を発揮すれば、ザントフォールト仕様のアストン・ホンダは潜在的にトップタイムからわずか0・5秒差、つまりマクラーレンとほぼ同等のタイム差になるだろう。そこに0・45秒の軽量化効果を加えれば、ほぼ目標タイムに近づくことになる」と強調。一気に強豪マクラーレンも撃破可能な域にまで達すると驚きの予測を行った。

 ただ、それも全てが順調に運んだ場合。「これらが完璧にそろうには多くの条件を満たす必要がある。単純な数字から想像されるよりもはるかに複雑な問題だ。ホンダのパワーユニットの実際の不足量はどれくらいで、その展開がそれにどのような影響を与えるのか? ホンダの出力不足の数値は正確なのか? アップグレードによってその不足分はどれくらい解消されるのか? 空力性能はニューウェイとそのチームがシミュレーションした通りになるのか? 全く異なる空力性能を実現するために、パワーユニットと展開マップを微調整するには、どれくらいのラップタイムが必要になるのか?」とクリアすべき問題は山積と同誌を指摘する。

「今週末こそ、最初の答えが得られる時だ」とハンガリーGPでの結果が、今後の大逆襲があるのかを占うことになりそうだ。