大舞台への道を切り開く――。バレーボール男子のアジア選手権(4日開幕、福岡・北九州市立総合体育館)を前に、日本代表の主将・石川祐希(30=ジラート)が単独インタビューに応じた。今大会は優勝すれば、最短で2028年ロサンゼルス五輪の出場権を得られる重要な舞台。金メダルを獲得した1972年ミュンヘン五輪以来の表彰台に向けて、チームの絶対的支柱が〝頂点取り〟を誓った。

 銀河系軍団のイタリア1部ペルージャで戦った2025~26年シーズンは、ケガなどもあって出場機会が限られた。不完全燃焼の1年となったが、気持ちは代表モードに切り替わっている。

 石川 ペルージャでの悔しさを晴らすという言葉はあまり当てはまっていなくて、今季試合に出られなかったことに関しては仕方がないことだと思っています。代表で悔しさを晴らすというよりも、代表でやるべきことをやる。まずはアジア選手権でロス五輪の出場権を獲得するために、しっかりとコンディションをつくり上げて臨みたいです。

 4位だったネーションズリーグ時に首を負傷するも、現在は全体練習に合流。直近の国際親善試合ブラジル戦(8月25日)で先発出場するなど明るい兆しが見えている。

 石川 最後のところや大事なところは主将としても、エースとしても1点を求められると思う。そこでしっかり点を取るのが僕の役割。正直、その場にあったマインドの持ち方は間違いなくあると思うので、それをできた選手が一番結果を残しやすいと思っています。正しいか正しくないかは結果論なので、結果を出した選手が肯定されるべきものではある。そこを臨機応変に対応できる選手が、ベストだと思います。

 メダルが期待された24年パリ五輪は、準々決勝でイタリアに大逆転負けを喫した。リベンジを見据える上で、早期でのロサンゼルス五輪切符獲得は、一定のメリットがある。

 石川 今年はアジア選手権でロス五輪の出場権をしっかり取るためのシーズン。絶対につかみに行きたいし、先に出場権を取ることで自分たちの成長に使える時間は間違いなく増えると思います。出場権を取れないままでいくと、絶対頭の片隅に残るので、ストレスも大きいと思います。先に出場権を取ればもう一度つくり直す、強化するというマインドに変えられるので、そこは違うのかなと思っています。

 主将として21年東京五輪、パリ五輪を経験。長きにわたってチームをけん引してきた頼れるリーダーは、先頭に立つ人間としての責務を背負ってコートに立っている。

 石川 負けた時の責任の所在などは、当然僕にあるものだと思っています。去年よりは練習から掛け声などを試合の雰囲気に近づけるように、より厳しくしていますし、今年は代表に戻ってきた選手もいるので、いいチームをつくりたいです。もちろんアジア選手権の優勝は絶対に大事だけど、たくさんの方に応援していただけるようなチームにしていきたいとも思っています。

 世界ランキング6位の日本は、初陣の1次リーグ初戦で同64位のオマーンと対戦する。アジア制覇へ、絶対に負けられない戦いが始まる。

バレーボール男子日本代表の集合写真
バレーボール男子日本代表の集合写真

☆いしかわ・ゆうき 1995年12月11日生まれ。愛知県出身。姉の影響で小学4年時に競技を始める。愛知・星城高では2年連続で3冠(全国高校総体、国体、全日本高校選手権)に輝いた。中大1年時の2014年に日本代表初選出。年からは主将を務める。中大在学中からイタリア1部に挑戦。26~27年シーズンはトルコ1部ジラートでプレーする。妹の真佑も日本代表で主将を担う。192センチ。