若きスーパースターの原点に、ドジャース・大谷翔平投手(31)の姿があった。レイズのジュニオール・カミネロ内野手(22)が、グラウンド上で目の当たりにした大谷の振る舞いが自身の野球観を根底から変えたことを米メディア「アル・バット」に明かしている。

 2023年9月にメジャーデビューを果たしたドミニカ共和国出身のカミネロは、マイナー時代からトッププロスペクトとして注目を浴びてきた存在だ。昨季は154試合に出場し、打率2割6分3厘ながら45本塁打、110打点と圧巻の数字をマーク。球宴にも初選出され、レイズ打線の主軸へと完全に定着した。

 そんなカミネロが「衝撃だった」と振り返るのが、大谷の〝間〟のなさだ。三振を奪っても投球後はダッグアウトに戻らず、そのまま打撃用具を持ってネクストバッターズサークルへ向かう姿。「ゲータレードを一口飲み、汗をぬぐったら、すぐ次の仕事に入る。あんな光景はほかでは見たことがない」。二刀流としての技術以上に、研ぎ澄まされたルーティンが心に刺さったという。

大谷に憧れるレイズのカミネロ(ロイター)
大谷に憧れるレイズのカミネロ(ロイター)

 カミネロはその疑問を大谷のチームメートであり、自身と同じドミニカ共和国出身でもあるドジャースのテオスカー・ヘルナンデス外野手(33)にぶつけた。「『テオ、大谷のやり方を教えて。僕は投手じゃないから、彼と全く同じにはなれないけど、できるだけ近づきたい。彼のやり方で僕に応用できるものは何だろう?』とね」

 大谷の姿勢を〝再現〟ではなく〝応用〟しようとする視点が、若き主砲の成長を後押しした。

 リーグを代表する存在となりつつある今も、カミネロは学びを止めない。その原動力となったのが、大谷という〝基準点〟だった。スターがスターを生む――。フィールド外で受け継がれた衝撃が、次代の主役を育てている。